痛めた腱の治し方
腱というのは何かというと、筋肉と骨とを繋いでいる組織だ。筋肉のような厚みはないが、強靭なベルトのような組織だ。
あちこちの関節が痛いというような場合(例えば膝とか腕)、実はこの腱を痛めていることが多い。
痛めると言っても、断裂したり、炎症を起こしているような場合は、それなりの治療や安静にして回復を待つということが必要になってくる。
しかし、そこまでに至らなくて、単に緊張が取れていない場合も痛む。
そんな時、痛む場所を触ってみると小豆、あるいは米粒大のしこりがあることがある。
このしこりに、爪を軽く垂直にたて、前後に1〜2mm動かす。言ってみれば、しこりを軽く押し出すような感じ。
こうすると、その部分のしこりが取れる。
この動作は、しこり全体が取れるまで、爪を当てる場所を変えてやる。
これで、痛みが消える。
もっとも、膝や腰のように幾つもの腱(当然その先に筋肉がある)が、ある場合は、こんな簡単にはいかないことが多い。
いくつもの腱・筋肉の手当てをしなければならないからだ。
しかし、後述する掌のように、腱が単純なつながりとなっているところは、これで治る。
原理は以下の通り。
筋肉の緊張が取れていない状態は、どのような状態かというと、筋繊維にカルシウムが溜まって、抜けていない状態だ。
これも、説明すると、筋肉というのは、筋繊維にカルシウムが入ると縮むようになっている。そして、筋肉を緩めるとカルシウムが筋繊維から出ていく。という仕組みになっている。
反対に言えば、筋肉を収縮させる=筋繊維を縮める、ためにカルシウムを入れ、筋肉を緩める=筋繊維を伸ばす、ためにカルシウムを抜くことをしている。
ところが、筋肉に強い刺激を与えたり、過重な負担をかけると、体は筋肉を守ために固く締まる。防御のために鎧を着るようなものだ。
そして、刺激や負荷がなくなっても、中に入ったカルシウムが抜けないという状態になる。
本来は、緊急事態対応だったのが、緊急事態が去っても、鎧を脱がない。
この鎧を脱がせる、筋肉からカルシウムを抜く操作が、爪をそっとたて(そっとです。あくまでそっと。強くやると本当に筋繊維を傷つけてしまう可能性がある。)、前後に動かしてカルシウムを追い出す。
本当に、そんなんで、治るのかと疑問に思う人もいるだろう。下記記事のコメントにも書いておいたが、この方法を自分の掌にやってみています。
結果は、痛みは消え、ストレッチできる状態になっています。
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