言葉の宝箱0820【目指すのならそれは自分の力で目指さなきゃならない。他人の助けをあてにする時点でそれはダメになっていく】
「楽園の話を、聞いてくれないか」そう言いかけて、父さんは逝ってしまった。山、紫、水、明と名付けられた僕らきょうだいと、一通の手紙を遺して。僕たちの母親は4人とも違う。手紙にはそれぞれの母親について書いてあった。「必要があると考えるなら、会ってこい」なぜ父さんは結婚離婚を繰り返し、僕ら「家族」を作ったのか。一夏の旅の果てに明らかになる真実とは?家族の在り方、生き方を問う小説。
・人は何かを身に纏っている人とそうでない人がいる(略)
空気感というか、そういうもの。その人独特の何か。
それは成長するに従ってでき上がっていくものもあるんだろうし、
生まれながらに持っている人もいるんだろう。
人それぞれだ(略)
何も身に纏っていない人もいて、大抵は、印象に残らない人だ P15
・何かを目指すのならそれは自分の力で目指さなきゃならない。
他人の助けをあてにする時点でそれはダメになっていく。
でももし、自分の傍らに理解してくれる人がいたなら、
それは自分で張った帆に風を与えてくれる P19
・良く言えば自由な人。悪く言えば、勝手な大人 P36
・恨むことだけはするな。
それだけは、自分の心を低くするからやめろ。
生きるってことは前に進むことだ。
恨みは前に進むエネルギーを奪う P52
・知らなければそれでいいものがたくさんあるんだろう P68
・死は、人の心にいろんなものを降り積もらせるんだな P123
・いろんなことをちゃんと諦められる人 P128
・恋人同士になる連中ってのは
やっぱりどっかが似てるのかなって思ってた。
どっかが似てるから惹かれ合うのかなって(略)
その笑った顔や泣いた顔の向こう側みたいなもの。
漂ってるようなもの P170
・女には敵わない P210
・尖った感覚を持ち合わせた人間は
その先端が向かう方向に気をつけなくてはならない P220
・背伸びする必要はない。
そして世の中に、
世間のいろんなものに無理に合わせようとする必要はない。
それが必要だと思えばすればいいし、自分たちに必要ないと思ったのなら、しなくてもいい(略)
<ただし、それには責任というものが、覚悟というものがついてまわる>
覚悟のないわがままなんて、最低の人間のするものだ P239