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言葉の宝箱1357【女の手と申すものは、家を守るためにあります。悲しい時、苦しい時、手を眺めて、この手が家を守るのだ、と胸に言いきかせると、勇気がわきます】


『お江戸日本橋 上』柴田錬三郎(講談社文庫:昭和58年11月15日)


・一日として、満足してよい振舞いがなかった――そのことの不満じゃな。もう一度、くりかえすことができるものなら、
こんどこそ、ただ一事でもよいから、
おのれに満足できる振舞いをやっておきたい、と思う。
尤も、思うだけで、もう一度、くりかえせば、
またぞろ、同じ振舞いをやりすてて、
むなしく年をかさねるに相違ないであろうが……… P122

・女の手と申すものは、家を守るためにあります。
悲しい時、苦しい時、手を眺めて、
この手が家を守るのだ、と胸に言いきかせると、勇気がわきます P251

・男という奴は、死ぬまで、なまぐさい未練を抱きつづけているものか。
いつでも、それを、おのれの中から、ひき出すことが出来るし、
血迷う醜態も演じられるようだ P345

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