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言葉の宝箱1378【捨てばちになりかけた女の心を引き戻す唯一の方法は、男が自分の胸に抱き込んでやることである】


『狂人相場』清水一行(角川文庫:昭和57年10月30日)


・死は易々なれど、無益の死はせぬという者がいる(略)
死がどうしてたやすかろう。
二つとない生命であれば、死ぬことはむずかしい。
生と死はよくよく考究する必要がある。
よくよく死ねばならないと見極めたとき死ぬべきで、
一時の怒りや失敗で死ぬということは、まったく益がないばかりか、
せいぜい不幸を重ねるだけである。
この世に希望がないといって死ぬのは、
まったくくだらないというほかはない。
二つとない生命であるから、よほど生命を惜しんで、
死すべき最上のときをとらえて死ぬべきである P6

・捨てばちになりかけた女の心を引き戻す唯一の方法は、
男が自分の胸に抱き込んでやることである P47

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