言葉の宝箱 0440【頑張っていれば、誰かが応援してくれる】
淡い恋心、届かぬ想い。親の苦労を察し、自分の夢、将来との葛藤を描いた高校男子ソフトボール部を舞台にした青春小説。
アイドルのために書かれたシナリオのようなコミカルタッチ。
・疑いを抱かない人間は、強いかもしれない。
その丸っきりの信頼に、
頼られたほうが不思議と喜びが芽生えてしまう P63
・夢を追って、夢だけを見て生きていきたいのに、
現実に追いつかれそうになる。
もしもぼくが野口のような人間だったら、すべてを置き去りにして、
夢に向かってまっしぐらに生きていけるのだろうか。
ぼくがぼくであることが、どうにももどかしかった P136
・頑張っていれば、誰かが応援してくれる P208
・大切なことを教えてくれもした。
それは強がって生きていくということ。
そして、強がった分本気で頑張るとうこと(略)
強がって頑張るみんなの姿は美しい。
容姿がいいとか悪いとかなんて関係ない。
これはいまのぼくらだけがまとえる美しさなのかもしれない P211
・世の中わからないものだ。
自分をそっと守ってくれている人がいるなんて。
そして、ぼくがこの街を去ることのできない理由のひとつとして、
彼女が加わったわけだ。
高校卒業後、ぼくはいとおしいこの街で、母の望み通り父の店を継ぎ、
大切な人と一緒になって暮らしていくことを選んだ P221
*三年後、21歳になった主人公は結婚して2年、一歳の娘を持つ父になり、本場フランスでフランス料理の修行したいという夢が継いだ店を
「九州一の中華料理店すること」という新しい夢になって歩き始めていた。