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言葉の宝箱 0573【自分の中でわかっていることも、他人の言葉で裏付けされれば真実になる。自信になる】

『夏の祈りは』須賀しのぶ(新潮文庫2017/8/1)


文武両道の県立北園高校にとって甲子園への道は遠かった。
格下の相手に負けた主将香山が立ち尽した昭和最後の夏。
その十年後はエース葛巻と剛腕宝迫を擁して戦った。
女子マネの仕事ぶりが光った年もあった。
そして今年、期待されていないハズレ世代がグラウンドに立つ。
果たして長年の悲願は叶うのか。
先輩から後輩へ託されてきた夢とそれぞれの夏を描いた高校野球部活小説。

『敗れた君に届いたもの』『二人のエース』『マネージャー』『ハズレ』『悲願』の五話。


・やりきったから後悔はない?
そんなはずあるか。全身全霊でやったからこそ、苦しいのだ(略)
最後まで笑顔の絶えなかった彼らの姿が、
頭の中から消えることはないだろう。
悲願を果たすのに必要なものは、きっとあそこにある P57

・積み重ねていけば、それはいつか本物になるはずなのだ P188

・自分の中でわかっていることも、
他人の言葉で裏付けされれば、真実になる。自信になる P238

・背筋に冷たいものが走る。
怒られるより、呆れられるほうがずっと怖い P239

・見返したいってのも立派な動機だからそれはそれでいいけど。
それよりも、
おまえがやりたいようにやったほうが楽しいんじゃねえの P241

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