成長とかキャリアアップとか、一旦忘れたい
成長するために。選択肢を増やすために。
僕らはいつまで口にするのだろうか。
「何歳になっても貪欲に成長の機会を求めているんです」としておきたいけれど、成長した先、選択肢を増やした先に何を見ているのだろう。
何も見ていなかったりして。
何も見えていないから、その言い訳として、成長や選択肢という言葉を好んで使っているのかもしれない。
もちろん、逆算で人生を生きていくことが正解とは限らないから、積み上げの考え方で、まずは成長を追い求めるのも決して間違いではない。
けれど、成長だけを追い求め続けるのもしんどい。
毎日筋トレを続けたら目に見えて体に筋肉がつく、仕事やビジネスもそういうものだと思っていたけれど、どうやら違うらしい。
自分が思い描いていた「成長」は一朝一夕で得られるものではなく、比較的長いスパンで振り返ったときに実感できるもの、のようだ。
どんなRPGでも、主人公を成長させるだけの作品はない。
必ず、果たすべきミッションやゴールが設定されている。
漠然とした成長を追い求めている僕らは、制作途中のRPGに放り投げられた主人公なのかもしれない。ただレベルを上げ続けるだけのRPG。
人生というフィールドにおいては、「成長」も自ら定義しなければならないし、望む人生を送るために必要な「選択肢の数」も自分で決めなければならない。
それが“自分の人生を生きる”ということなのだが、今の僕らには、曖昧にしてきたことを明瞭にするための時間や作業がおそらく必要だろう。
あれ、それって就活中に嫌というほどやったはずなんだけど。
ああ、成長とかキャリアアップとか、いっそ忘れてしまいたい。
そういえば、RPGの主人公って自分のことは一切口にしないけれど、何を考えているんだろう。
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