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洋書を読んで感じたことなどを書きます はてなブログからの引っ越しです 家庭菜園が趣味です

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二酸化炭素、大好き

初夏のトマトやゴーヤを見ていると不思議に思うことがあります。日毎に大きく成長している植物の体の元はいったいどこからやってくるのだろうということです。理科の知識としては、植物は空気中の二酸化炭素と根から吸い上げた水を使って光合成を行い体を大きくしていきます。植物の体を作る炭素は空気中にほんのわずかしか含まれていない二酸化炭素によるものです(植物がもっと高分子の有機物を吸収できるという議論があり徐々に証拠も積み上がってきているようですが、量としては二酸化炭素による炭素量の方が圧倒

    • 寒暖とマダガスカルの干ばつとルークウォーマー

      ルークウォーマーというのは生温いとか煮え切らないという意味のlukewarmから派生した言葉で、ケンブリッジのオンライン辞書によると だそうで、人為的温暖化は認めるけれど、それが大きな問題とは考えていない立場を指すようです。2013年ごろのblogではこの言葉はIPCCが推定しているより温暖化の程度は低くなるだろうと考えている立場を指していたのですが、言葉の意味が変わったようです。 温暖化が大きな問題とは考えていないの中にも色々あって、多少問題はあるかも知れないが二酸化炭

      • 地球温暖化によって熱帯低気圧や大きな竜巻の頻度は下がる

        地球温暖化については、一年ほど前に記事を書いたことがあります。今、読み返すと書きたいことがあまりに多すぎて、まとまってない文章だと思います。が、書きたかったのは地球の温暖化が事実として、果たしてそれが人間にとって良いことなのか悪いことなのかは自明ではなく、ましてや温暖化を防ぐと称する二酸化炭素の削減の為に莫大なコストを掛け、成長の源泉である化石燃料による安定したエネルギーを捨てようとするのは常軌を逸しているということでした。 勿論、二酸化炭素削減論者の意見は異なります。彼ら

        • 数学教育は未だ目覚めず

          6月はプライド月間であり、世界中でLGBT+の権利や文化、コミュニティーへの支持を示す、さまざまなイベントが行われます。もうじき7月になりますが、遅ればせながらプライド月間に参加したく思います。 さて、日本の数学教育がLGBTQ+的に如何に目覚めていないかということについて述べたいと思います。 中学校の標準的な数学の教科書である啓林館の「未来へひろがる数学2」では連立方程式の例題として以下のような問題が載っています。 解答では2年生の男子をx人、女子をy人とすると、 x

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        記事

          リン酸多すぎ問題(肥料について)2

          前回の続きで、なぜ植物の体を構成する肥料分の比率はN:P2O5:K2Oで大体3:1:2なのに、多くの市販の肥料にはリン酸が過剰に配合されていて、そのことに意味はあるのか、という問題に関する考察です。 住友化学園芸のサイトのガーデニングQ&A>肥料に関するQ&Aでは と、あります。リン酸多すぎ問題の理由の一つは赤玉土や黒土がリン酸を吸着するという性質にあるようです。 リン酸吸収係数 赤玉土は鉢植えの培養土の材料として定番中の定番ですが、よく研究されているのは黒土(黒ボク

          リン酸多すぎ問題(肥料について)2

          リン酸多すぎ問題(肥料について)

          有機物マルチ型の不耕起栽培で家庭菜園をやっていると、肥料についてはあまり考えることがありません。最初の一、二年こそあらかじめ漉き込んだ有機物が分解するまでの繋ぎで化成肥料をやったりもしますが、それを過ぎれば草や収穫残渣やらのマルチが分解して肥料になるだろう位の認識で、野菜は大体育っています。本当は定期的に土壌診断を受けるべきであるとは知っていますが、猫の額ほどの家庭菜園に土壌診断はあまりに高価なので、問題が出るまではこのまま放置です。 ところが、コンテナでバラやクレマチスを

          リン酸多すぎ問題(肥料について)

          慣行農法と有機農法の持続可能性

          オーガニックな農法(有機農法)を指して、持続可能な農業とする用法も随分と浸透してきたように思います。色々なところで記事を見るようになりました。 書いている方々は評論家や自然保護の活動家、オーガニックで商売をされている人が多いようです。ただ、私はこの持続可能な農業という言葉に多大な違和感を感じています。 別に、オーガニックで商売されている方の邪魔をしたいわけではありません。商売には過大な宣伝とごまかしは付き物です。例えば、私の本業の学習塾界隈でも「やれば出来る」と標語のよう

          慣行農法と有機農法の持続可能性

          鉢上げは段階的に?

          仕事の関係で新しく部屋を借りたのですが、そこのベランダがちょうど南向きで植物を育てるのに向いていることに気付きました。早速バラやクレマチスの苗を買って、ネットで育て方を検索します。いつまでも買ってきた小さいポットのままで置いておくわけにもいかないだろうし、まずは植え替えですね。 ざっと検索した結果によると植え替えの時には、徐々に鉢を大きくしていくものらしいです。植木鉢やプランターなどは大抵、何号とか大きさで番号が振ってあります(号数が大きい方が容量も大きい)。簡単なルールと

          鉢上げは段階的に?

          遺伝子組み換え作物の危険性とゴールデンライス

          バイオテクノロジーの進歩は目覚ましく、創薬など様々な分野で活用されていますが、こと食べ物に関しては人々は保守的で、遺伝子組み換え作物が一般に認知されるのには、まだまだかかりそうです。 遺伝子組み換え作物に反対する側の論理は 人間が摂取した時の安全性が確認されていない 交雑などを通じて自然界に広まり、自然環境を変えてしまう可能性がある 技術を独占的に持つ大企業が市場を支配してしまう といったものです。例としてよく取り上げられるのが除草剤のラウンドアップに耐性を持つ大豆

          遺伝子組み換え作物の危険性とゴールデンライス

          世界の人口推移

          世界の人口の増加は人口爆発とも表現され、多くの物語でも取り上げられてきました。 「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」の悪役サノスは人口増加の結果、人々が残された資源を争うようになったことを憂い、インフィニティ・ストーンを全て揃えたインフィニティ・ガントレットによって全多元宇宙の人口を半分にしてしまいます。 もっと古い「ソイレント・グリーン」(1973)では人口増の結果、食料が足りなくなったので、人間の死体を食料として加工する世界を描きます。この物語の舞台は2022年

          世界の人口推移

          「失われた30年(20年)」の失われた意味

          (この投稿は、どこかで読みかじった今や記憶もあいまいな記事を元にしています。あまり内容に自信がないので、特に年配の方の異論をお待ちしております) 昨今、「失われた30年」(ひと昔前は20年でした)という言葉はバブル経済以降、日本の経済成長が停滞しているという意味で用いられているようです。しかし、この言葉と共に持ち出される、例えば日本のGDPの推移を示したグラフを見るにつけ、「失われた~年」という言葉の持つ意味は単なる経済の停滞を示すものだったろうかと自問してしまうのです。

          「失われた30年(20年)」の失われた意味

          自然農法の収量はなぜ慣行農法に比べて劣るのか

          野に咲く花は人間が肥料を与えなくても育ちます。それはまるっきり肥料分なしで植物が育つという意味ではなく、植物は人に頼らずとも肥料分を集める方法を持っているという意味です。 雨水はわずかな肥料分をもたらしますし、落ち葉などの有機物は微生物によって分解され、植物によって利用されます。何より大きいのは植物は他の生物(特に菌類)と協力して自らの生長に必要な成分を集めることが出来ることです。 この菌類との協力には植物にとって単に肥料分を集める手助けになるだけでなく、他にもメリットが

          自然農法の収量はなぜ慣行農法に比べて劣るのか

          農地の窒素循環と農法

          窒素は生き物にとって最も重要な栄養素のうちの一つです。アミノ酸や核酸の構成要素の一つであり、作物の生産に欠かせません。 地球全体で言えば、窒素は全量の78%程度が不活性な窒素ガスの形で存在しており、これはこのままではほとんどの生物にとって利用できません。窒素ガスは窒素を固定する作用を持つ細菌や雷など自然の作用、肥料合成やエンジン内の燃焼など様々な形でアンモニアや酸化した窒素に変わり、生物に利用され、一部は再び細菌の作用により窒素ガスに戻っていきます。 農地では作物の収穫と

          農地の窒素循環と農法

          海鳥は海洋プラスチックを上手に利用する

          レジ袋の有料化に関する議論で海洋プラスチック(陸上で使った後に海へ流れ出したり、漁で使って廃棄されたプラスチック製品のごみ)の削減が理由として挙げられていたことを覚えています。なぜ陸でレジ袋を使うことが即座に海洋プラスチックに繋がるのか釈然としない思いでした。使用済みのレジ袋をきちんとゴミ箱に捨てるようにするだけのことをレジ袋の有料化にまで持って行ったのですから大した剛腕です。 それはともかく、海洋プラスチックが問題であるという認識には異論は持っておりませんでした。ですが、

          海鳥は海洋プラスチックを上手に利用する

          広島ジーンバンク廃止を擁護する

          とある記事で広島ジーンバンクという事業が廃止されることを知りました。 検索すると広島ジーンバンクを守る会も結成され、継続を求めるオンライン署名なども行われたそうで、検索結果画面は廃止反対一色になりました。 ジーンバンクは生物多様性や農業分野などで有用な生物の遺伝子資源を保存するための施設とのことです。実際の運営はジーンバンクが種子を保管し、希望する農家に貸し出し、借りた農家は翌年、栽培の結果の報告に加えて配布を受けた種子と同量以上の種子を返却することで種の更新を図る仕組み

          広島ジーンバンク廃止を擁護する

          生ごみと発芽テスト

          有機物マルチを使用する不耕起栽培では作物の残渣も畑に残します。トマトやゴーヤ、ブロッコリーを片付ける時の枝葉は勿論、大根葉の食べられないところも畑に撒き散らかしたままです。一時的に畑はかなりみっともなくなります。そして私は散乱した枝葉を見て思うわけです。 これって生ごみとどこが違うの? 世間的には生ごみは堆肥にして畑にまくのがよろしいとされています。理由は何でしょうね。よく判りません。結構熱心に探してみたのですがどの情報サイトもいきなり生ごみを堆肥にする方法から入っていて

          生ごみと発芽テスト