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「みんなが売れる営業になる」セールスイネーブルメントの実現|セールステックアドベント2024

みなさん、こんにちは。
ナレッジワークの並木(@yasutaka_namiki)と申します。ナレッジワークでは、セールスイネーブルメントコンサルティング部門の責任者をしています。

書籍『SalesTech大全』の発売を記念して、セールステックアドベント 2024にお声がけいただきました。改めまして、株式会社マツリカ中谷さん、『SalesTech大全』のご出版おめでとうございます!!

 この度は、アドベントカレンダーの最終回にご指名いただきまして、ありがとうございます。『SalesTech大全』のご出版を祝すとともに、ナレッジワークがドメインとするSalesTechについてご紹介できればと思います。
 ナレッジワークは、「イネーブルメントプロダクト」をお客様に提供している会社です。


はじめに


 私自身は主に、お客様向けのセールスイネーブルメントコンサルティング支援を行っています。「イネーブルメント事業をしている会社」のイネーブルメント自体もしっかりと体現してアップデートする責任があると思っていますので、ナレッジワーク社のセールイネーブルメント理論の構築、イネーブルメント支援の実践も担っています。日々、プロダクトとノウハウ提供を通じて、国内のセールスイネーブルメントの普及に寄与したいと思っていますので、市場啓蒙や知見提供なども積極的に行っているところです。
(参考:SalesZine ソリューション営業への変革を セールスイネーブルメントのきほん一覧

SalesTech並びに、セールスイネーブルメントの普及に向けて


 本企画の目的は大きく「日本のSalesTechの普及や成功に向けたもの」であると思いますが、私が現職に至った背景ともかなり一致しているものと思っています。私自身「セールイネーブルメント」という領域をメインに仕事をしてきていまして、「みんなができるセールスイネーブルメントの実現」をテーマに日々取り組んでいます。「みんなができる」というシンプルなメッセージを掲げていますが、その背景としては、みんなができるにはまだまだ距離があると感じているからです。実際に、営業組織に向き合えば向き合うほど大きく2つの課題意識が高まっているところにあります。

①日本の営業改革にはコンサルティングとプロダクト両方が必要


 まずは、営業を科学するということ自体への日本国内の認知がこの数年で劇的に進んだように思います。伴って、グローバルを追いかける形で日本へ新しいメソッドやツールなどが次から次へと普及していっているようにも感じています。「セールスイネーブルメント」もその一つです。
 これはつまり、ツールに留まらず、概念やメソッド自体を啓蒙することをセットでやる必要があるということを意味します。それ故、本質的に日本全体の営業改革を目指そうと思った時、「メソッドとツール」を「スピーディーにスケーラブルに」展開する必要があります。

 私は主にセールスイネーブルメントの仕組みづくりやセールスイネーブルメントのコンサルティングをしていますが、コンサルティングの必要性を強く感じながらも、それだけではスケールが難しいということも元々念頭に置いています。そこで、プロダクトを通じてより多くのお客様に実装できる仕組みを届けていく必要があります。
 逆も然りで、プロダクト提供だけでも不十分な側面があると思っています。顧客に合った戦略や施策設計が必要となり、それを顧客側だけに任せるのは非常に難易度が高いとも感じています。ですので、お客様の営業改革の「設計」を支援できるコンサルティングと、「実行」そのものを支援するプロダクト、両方が重要と考えています。設計は一度やって終わりということは基本ありませんので、環境変化に伴って適応させるために設計自体を変えていく必要があります。そう思うと、コンサルティングとプロダクトの両面でお客様に伴走し続けることが重要です。

②プロダクトを通じた営業変革にはスピードも重要である


 その上で、プロダクトを通じた営業改革の「スピード」が次なるポイントになると考えています。営業DXと組織変革は切っても切り離せない存在です。例えば、プロジェクト期間中にメンバーが代わる、せっかく運用に乗ったのに人が変わった瞬間に推進力が落ちる、ずっと乗らなかった検討がやっと進んでいるのに長期化してリセットさせてしまう、などのことも踏まえ、変革が従来に戻らないよう、お客様が「早く進められる」ことが重要です。
 これは大きく、お客様のプロダクトの検討しやすさ、導入期間の短さ、活用のしやすさ、成果創出のしやすさ、それぞれを可能にすることで、営業改革全体のスピードが速まることに繋がります。

ナレッジワークの提供するセールステック:セールスイネーブルメントクラウド

 こちらは、SalesTechカオスマップ「Japan SalesTech Landscape」の2024年版(株式会社マツリカより)ですが、セールステックカテゴリのうち、セールスイネーブルメントは以下のように位置付けられています。営業担当者の成果や能力を上げることに貢献するプロダクト領域です。

Japan SalesTech Landscape 2024より

 ナレッジワークは「イネーブルメント」をドメインとしています。その中でも営業職に向けた「セールスイネーブルメント」を最初の領域としているプロダクトカンパニーです。

 セールステックはいわゆる営業組織の生産性向上に向けたものですが、その中の多くが営業管理者向けの「管理ツール」です。SFAに代表されるようなプロダクトがそれにあたりますが、経営や営業マネージャーといった「管理者」が組織全体の業績向上に向けて活用するツールがかなり多く存在しています。
 これらに対してナレッジワークは、「支援ツール」を通じて働く人を支援したいという思いでビジネスを進めています。管理ツールが営業管理者に対して、支援ツールという位置づけで営業「担当者」を支援するためのプロダクトを提供しています。営業担当者の仕事は辛いことも多く、職業満足度も残念ながら低い実態があります。そんな営業担当者に少しでも日々、できる喜びを届けたいという思いも込められています。
ナレッジワークのミッション:『できる喜びが巡る日々を届ける』

 後述しますが、ナレッジワークは営業担当者に必要な資料や動画がすぐに見つかる「ナレッジポータル」というプロダクトを展開し、お客様の営業改革を支援しています。営業担当者が営業プロセスを進めるために必要なナレッジ(資料や動画など)をすぐに提供できる環境を整えることは、間接的に支援するのではなく、営業担当者の日々の営業活動を直接的に助けることに繋がります。営業担当者は日々成果達成や価値提供に向けて戦っていますので、武器を提供するイメージです。

セールスイネーブルメントとは 

 前後しましたが、セールスイネーブルメントそのものの考え方もご紹介しておきたいと思います。ナレッジワークでは、セールイネーブルメントをこのような4つの領域で表現しています。

・ナレッジ領域:営業ナレッジの展開
・ワーク領域:営業プロセスの最適化
・ラーニング領域:営業向け学習プログラムの提供
・ピープル領域:営業スキルの可視化

 営業担当者向けに必要なナレッジを提供することはセールイネーブルメントのごく一部です。ナレッジワークはまずは、ナレッジ領域の営業組織のナレッジマネジメントを推進できる「ナレッジポータル」をプロダクト展開し、それに付随したコンサルティング支援を行っています。

 セールスイネーブルメントという概念自体、まだまだ国内では認知途上で黎明期だと感じます。(この記事を読んでいらっしゃる方々からは近いものに感じるかもしれませんが。)
 私自身、数えきれないほどお客様にセールスイネーブルメントのご紹介やご提案をしてきましたが、まだまだセールスイネーブルメントは「複雑そうである」「良さそうだが分かりにくい」「うちの組織に取り入れるには難しそう」というイメージが強いのではないかと思います。そんな中、手前味噌ながら、ナレッジワークのこのフレームワークは「シンプルで」「分かりやすい」とご評価いただくことが多いです。当然、「わからないことはできない」訳ですから、分かりやすいことは革新的な第一歩だと感じています。加えて、「使いやすい」プロダクト提供を通じて、我々はお客様のセールスイネーブルメントを支援しているということになります。

セールスイネーブルメントの特徴:現場は支援を求めている

 また、このセールスイネーブルメントの4つの領域には特徴があります。横軸に「営業現場からの受容性」、縦軸に「営業活動での即効性」と置いており、各施策が営業現場にとってどのように捉えられやすいかを示しています。
 受容性の観点については、右側のワーク領域やピープル領域のような「組織の全体最適を標準化していく取り組み」は、組織には必要ながらも営業現場からは支配的な印象をもたれることが多いです。逆に、左側のナレッジ領域、ラーニング領域のような「営業現場を支援する取り組み」は、営業現場から営業活動を後押ししてくれている印象がもたれやすい特徴があります。
 即効性の観点については、ナレッジ領域やワーク領域のような「業務に直接的に影響する取り組み」は、ピープル領域やラーニング領域のような人材の能力を上げる取り組みに比べると短期的な成果に結びつきやすいです。営業人材のうち誰が打席に立っても一定の品質を担保しやすくなります。
 これらの特徴を踏まえ、ナレッジワークは即効性が高く受容性の高いナレッジ領域を皮切りにプロダクト提供を開始しています。

セールスイネーブルメントプロダクト:「ナレッジポータル」


 セールスイネーブルメントの中のナレッジ領域に対してお客様を支援するというのが、ナレッジワークの提供する「ナレッジポータル」というプロダクトになります。「営業担当者に必要な資料がすぐに見つかる」という営業職に特化したポータルをご提供しています。
 セールスイネーブルメントの目的は、大きく「営業生産性の向上」になると思います。つまり、営業の効果(成果や能力)をあげることと、営業の業務効率をあげることが重要です。営業の効果を上げる以前に、マッキンゼーのレポートからもそもそもの日本の営業組織の生産性の低さが指摘されている実態もあります。


 営業効果を上げるべくセールスイネーブルメントの施策に着手することは当然大事ですが、そもそもの営業担当者が顧客接点に割く時間量が取れていないという実態を改善すべきです。その中で、ナレッジワークのプロダクトは営業担当者の商談準備に向けた課題を解決しています。

また、営業活動の複雑性はどの組織も総じて高まっています。ひとつは「商品の変化」、もうひとつは「手法の変化」からです。


 どちらも営業担当者にとって成果を上げるための売り方を難しくしています。例えば、「お客様の課題を顕在化させることが難しい」「商材や機能が複雑化しすぎて最適なものを提案できない」「複数の商材を組み合わせて価値として示すことが難しい」等、営業組織にの環境変化がもたらす営業手法の難化です。その課題に向けて、ナレッジワークは営業効果が上がる環境創りのご支援が可能です。


 このような営業組織の背景を踏まえ、ナレッジワークのプロダクト提供とコンサルティング支援を通じて、お客様に実現可能な環境として提供している状況です。お客様の営業戦略や営業組織にあわせた詳細設計を導入コンサルティングを通じてご提供しています。また、専門知見を持った機関(現:Sales Enablement Labを構えることにより、プロダクトに関わらないナレッジマネジメントやセールスイネーブルメントを実現する上でのノウハウ提供やコンサルティング支援を通じてお客様の成功を後押ししています。

 結果として、2022年4月のプロダクトリリースより、国内の大手企業様を中心に多くのお客様よりご評価いただいています。これだけの大手企業様に数千名規模でご導入いただいており、大変嬉しく身が引き締まる思いでもあります。更にお客様と共に、国内の営業改革やセールスイネーブルメントを共創していければと思っております。

ナレッジワークのナレッジポータルでできること


 組織内でナレッジ領域におけるイネーブルメント施策を推進しようとした時、以下のようなプロセスが発生します。ナレッジポータルでは、これらのステップをプロダクトの提供を通じてカバーすることができます。

・作成:営業ナレッジの作成(集約含む)
・共有:営業組織内への共有
・発見:営業担当者によるナレッジの発見
・理解:営業担当者によるナレッジの理解
・活用:営業担当者によるナレッジの活用、お客様への共有
・分析:営業ナレッジの分析(検証や改善)

 本記事では、これらの中から特にお客様からもご評価いただくことの多い機能をいくつか取りあげてご紹介したいと思います。

①ナレッジの共有:

あらゆる形式の資料や動画がポータル上でシームレスに共有することができます


連携したナレッジの更新に伴って、ナレッジポータルで最新の資料や動画を反映させてリアルタイムに営業活動で使用することができます。

②ナレッジの発見&理解:

わかりやすく、速く、必要なナレッジにたどり着くことができます

 営業担当者が時間がない中で、短時間で得たいナレッジに出会うことができるという点は営業生産性において重要な点です。検索のしやすさ、ナレッジに行きつく速さ、資料表示の速さ、必要なナレッジや関連するナレッジの理解しやすさに至るまで、営業担当者の商談準備に対して支援することができます。これらは、洗練された技術やUIUXがあるからこそ実現できる価値だと感じています。よくある、フォルダを探しては出てを繰り返すような業務の無駄を排除することに繋がります。

③ナレッジの活用:

営業活動でナレッジを活用し、お客様に共有することができます(ナレッジシェア)


 ナレッジシェアを通じてお客様への共有についても安全に、効率よく、効果的に行うことができます。お客様へ専用の共有ページを提供することにより、例えば宛先や内容を誤った場合の柔軟な変更、パスワード別送せずに安全な送付、相手閲覧の自動確認など、セキュリティが担保された状態で生産性高く共有業務を行うことが可能です。

セールスイネーブルメントによってもたらされる成果

 これらの機能を踏まえ、実際にプロダクト利用とコンサルティング支援を通じて得られる効果実感としては多岐にわたります。

 中でも営業効率については、情報収集や資料作成の時間が、契約開始から一年以内のひとりあたり平均が月間7.5時間(≒1営業日)削減されたというお客様からのリアルなフィードバック(調査結果)を得ることができています。
※ナレッジワーク既存ユーザーアンケート調査より

営業組織の営業改革に対して、目に見えやすく着実に効果実感が得られるという点も、多くの大手企業様中心にご評価いただくポイントでもあります。効果実感に時間がかかることでお客様の変革が持続できないという状況を、早く目に見えやすい効果を創出することで後押しできます。

最後に

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
「セールステックアドベント 2024」の取り組みが、セールステックの認知・活用の促進、セールスイネーブルメントの日本国内の啓蒙に繋がれば幸いです。(『SalesTech大全』をみんなで学びましょう!!)

 また、ナレッジワークにご興味お持ちいただけた方、是非以下のURLもご覧ください!

 特にセールスの専門性を高めたいビジネスパーソンの皆様:社内のセールスナレッジやセールスイネーブルメントの仕組みがかなり充実しています。かなり良い環境をご提供できると思いますので、ご興味がございましたらお問い合わせください!

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