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有機農業を起点とした地域再構築と環境再生の記録 Vol.5
茨城県笠間市のある地域において、”稲作を続けられなくなってしまった農地”(いわゆる耕作放棄地)を再び開墾し、美味しいお米が採れる圃場へと再生するプロジェクトを開始しました。標題の通り、有機農業を起点として地域とのつながりを再構築し、そして周辺の生物を含めた環境再生を目指しています。
前回(Vol.1 & Vol.2 & Vol.3 & Vol.4)までの記録は以下リンクの通りです。2025年の圃場がどのように変化していくかを想像しながら、そして毎回の達成感を感じながら、無理なく少しずつ進めています。この note では、その軌跡を綴っていきます。
今回は、前回まで修理中だった農機が復活し、さらに参加いただいた皆さんのご協力もあって、残りの圃場の草刈りも無事に終えることができました。また、今回の開墾により圃場が増え、夏季における水量不足の懸念もあるため、井戸増設の調査も実施しました。地下水脈の現地調査においては、茨城県内の水環境や地質について調査研究されている専門家の方にお越しいただき、地層や周囲の地形等から地下水脈の様子を頭の中で想像しながら判断されているお話等も伺うことができました。農業における土の中で起きていること等を想像しながら必要な対応をしていく感覚とすごく似ている気がして大変興味深いと思いました。
朝の打合せ
前回までの進捗状況の認識合わせや農機が入りますので今までよりも入念に安全上の注意事項を確認して作業に取り掛かります。
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井戸の増設可否のための現地調査
今回の開墾により圃場が増えることから、水が不足しがちになる夏季等の水量不足に備え、井戸増設の調査も実施しました。電源ルートや井戸施工のためのスペース(広さや上方等の作業上に支障がないか)、井戸をどのように利用するのか等のヒアリングも受けました。井戸増設においては、主に、電気工事(ポンプモーター用の電源工事等)、井戸工事(掘削工事等)、設備・配管工事の3種になるとのこと。工事の大よその期間等も伺い、まずは見積もりをしてもらうことに。予算も限られるので実施要否はそれを受領してからの判断になります。
井戸の調査にお越しいただいた方は、茨城県内の水環境や地質について調査研究されている方でした。地質や地下水を調査をする会社でのご経験を活かし、地域の水環境に関する貢献活動を展開されているとのことでした。地層や周囲の地形、そして掘削データ等から地下水脈の様子を頭の中で描きながら、必要な対応について判断しているとか。非常に興味深い話を伺うことができました。
ちなみに、専門家の方の見立てとしては、井戸の深さにもよるけれども、問題なく水は出るであろう、とのことでした。あとは、我々の井戸の利用方法や予算を踏まえての対応となりそうです。
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残りの圃場の草刈り作業継続
井戸増設のための現地調査を終えて、再び圃場の草刈りを継続です。
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農機のMower(芝刈りのアタッチメント) に
蔓(つる)が絡まると機械が止まってしまうので、あらかじめ蔓等は
人力で取り除いていきます。
写真では分かりにくいですが、蔓の生命力はすごいです。
土からの栄養をふんだんに得ようとして地面や地中に伸びていました。(手ごわかった。)
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あと、新たに開墾した圃場の土壌サンプルも採取完了。
あとは、水路の清掃や残りの木の枝の回収などを残すだけとなりました。(それは次回に)
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オーナーさんの奥様が作ってくれた 具沢山のお味噌汁をどうぞ。
今回で概ね開墾作業は完了。既存の他のエリアの圃場の準備も始まっていくので、今回開墾したエリアをどのようにしていくかはオーナーさんや関係者の皆さんと相談しながら進めていく予定です。
いづれにせよ、”まずは二人でもやってみようか?”と初めてみた活動ですが、約2か月(7回の作業)で以前と見違えるほどの景観になりました。地域の人たちからの声掛けも増えました。
有機農業を起点とした地域再構築と環境再生は、まだまだ始まったばかりですが、再構築と再生が始まっていることは間違いありません。
追伸
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安全運転には注意して気をつけていきたいと改めて思いました。
(注:写真はドライブレコーダーより)
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