キャリアブレイクのこと、聞きに行ってきた。
「キャリアブレイク」という言葉を聞いたことがあるだろうか。「休み方」に関する言葉で欧州では当たり前な考え方だ。
「キャリアブレイク研究所」のホームページにはこのように紹介されている。
この考え方の第一人者と言えるのが「北野貴大」さん。大阪でデパートプロデューサーとしてキャリアを積んだ後、「キャリアブレイク研究所」を設立。この言葉を広める活動をされている。
そんな北野さんの著書イベントが、チャイ屋さん「talk with」で開かれた。僕の行きつけのお店であることやキャリアブレイクの意味を知って、行きたくなり、聞きに行った。
北野さんをメインに「talk with」の古市さん、同じ建物内にある本屋さん「本のすみか」の店主小林さんによる座談会形式。
北野さんが「キャリアブレイク」に出会ったきっかけ
日本における「辞める」「休む」ことへの風当たりの強さ。
海外のキャリアブレイク事情
育児というキャリアブレイク
質問やオーディエンス同士の交流を交えながらの1時間半。
北野さんの話を聞いていると、休むことが下手で辞めたくても辞められない自分の今の状況にもリンクするような話ばかりだった。
辞めようとしたものの引き止められてしまった僕。辞めることを「大博打やぞ!」と言われて、気持ちが揺らいでしまった。上司からしたら自身の息子にも似てるらしくほっとけないのはわかるが、「放っておいて、クビにしてくれてもええやん。」とは思う。
ただ、辞めたとて行くところがすぐに見つからないし、タイミーを見ても、どこもかしこも興味が持てず、怒られたり、ぞんざいな扱いを受けたりする危険性を考えてしまう。
「同じことの繰り返しちゃう?」とマイナスな気持ちになってしまう。
無職だった4年前(上記の記事を上げた時期)も両親がしつこかったような記憶があるし、どうしても「無職=絶対悪」という風潮がある。生活保護という制度も「使ったら負け」と見下すような雰囲気しかなく、おおっぴらに言うもんではない。仕事をしてない、キャリアがないというのは、許されざるものというのがある。就活をサボって怒られたときもそんな感じで休むことを許されなかったし、精神的にまいったことを言いづらかった。
そんな風潮に逆行するような「キャリアブレイク」だが、こうやって肯定してくれる人もいるもんだ。「おてつたび」以上に説明が難しいし、人生に関わるがゆえに心配され、否定されやすい。
北野さんは「みんなするべき」とまでは言わず、選択肢として提案してくれている。こういう言い方なら、万人ウケまで行かなくとも、一定数、理解してくれる人は多いだろう。北野さんの話に耳を傾けるとこんなことを思った。
やりたいことをやるには、お金がものを言う。でも、そのために稼がなければならないと思うと何もかもできなくなってしまう。そうは言っても、焦って本当の自分を見失ってしまわないかとも思う。
お金も大事だけど、プライスレスで大事なこともある。そう思ったいい1時間半だった。