アッタマに「来る」果物
前回noteに投稿したのはいつだったっけか・・・
忘れるくらい、私の心に重くのしかかっていたこの仕事。
心を無にして、とにかく私の人生の時間をただ大幅に横取りしているだけの、この延々と続く作業を終わらせようと、起きている時間のほとんどを注ぎ込んでやるものの、
「た、たった1ページに、こんなに時間を費やした!?Σ( ゚Д゚)」
という衝撃と口惜しさにイチイチ心が折れそうに打ちひしがれてしまう厄介な仕事。
や、起きている時間のほとんど、等と言いながら、最近バンド活動も再開したり、デブ問題に向き合ったりと色々遊んではいるものの、「遊び」と「仕事」に向ける熱量の分別ができない私は、どれにも全力投球で、何となく「へとへと感」に包まれておりました。
―――これを片付けない限り、私の心に再び平和は訪れない―――
ある日、とぼとぼと買い物から帰ってきた私は、無感情に翻訳する本を開いて翻訳しようとするものの、たった一行を訳すのにどんだけかかっとんねん、という、ここ3か月毎日のように味わう絶望感に苛まれながら、私は台所に立ちました。
市場の果物屋のおばちゃんに「アレもコレも美味いよ美味いよ、安くしとくから買え買え」攻撃に、心へとへとな私は完全に太刀打ちする術を持たずに、丸腰で機関銃に打たれ続けるような気持ちで、野菜以上に大量の果物を購入してしまっておりました。
台所に立った私が手にしたのは、皮がヤバい程に黒く完熟したコレ。
その形状から「釈迦頭」とも言われるこの果物。
ここまで黒くて大丈夫かという一抹の不安もあったけれども、おばちゃんが「最近は風が冷たいから、皮が真っ黒になっちゃうのよ。今日が食べ頃!58$を38$(約500円)にするから買って💗」とわあわあ言われて、私は抵抗する気力もなく、ほぼ無言でその果物を受け取りました。
茶色いヘタと黒い種は食べられませんが、白く詰まった身が、ちょっとトロトロな感じに熟していました。
この「バンレイシ(蕃荔枝)」は英語でシュガーアップル。
数年前から日本にも輸入が開始されたらしいので、食べた事がある方も多いかもしれませんが、その名の通り、砂糖のように甘いフルーツです。
スプーンですくって食べると、おおよそ「果物」らしくない砂糖のような甘さが脳天を直撃。一口食べ進める度「甘さ」の槍が脳にズドズト突き刺さるような糖刺激に、何だか自分がパワーアップしたかのような、目が覚めたような爽快感を感じつつ、あっという間に一個をペロリと完食。
「ああ~‥腦ってホントに『糖分』が好きなのね~~~」
トロンとした白い身が皮に近づくほどに、ジャリジャリと砂糖の粒感を彷彿させる硬い粒々に変わるのを、スプーンでしつこくこそげ取りながら、自分の身体がチャージされて回復するのを、しかと感じ取っておりました。
この3か月ほどの闘いも、残り10ページを切り、とうとうカウントダウン。
・・・長かった・・・(や、まだ終わってないけど)
最後まで油断することなく、1ページずつでも進めていきたいと思います。