疾患のあるシニア犬にも養生ケア
こんにちは。
保健師ヨガコーチAmiです。
今日は犬の養生(命を養う)についての
お話をしていきます。
我が家の犬状況
我が家には4匹の小型犬がいます。
元々、5匹いたのですが、昨年4月に
長男のワンコが15歳になる3日前に亡くなりました。
私は「動物かっさ養生士」の資格を持っています。
犬をたくさん飼っているので、4年前に取得しました。
動物かっさ養生士とは
中医学に基づく、動物に対する
かっさ・アロマを使ったケア・生活の養生の資格です。
今の犬の兄弟構成は
・長女15歳チワワ
・長男14歳トイプードル
・次男9歳チワワ
・三男6歳ポメラニアン
になります。
疾患を持ったシニア犬の話
長男14歳5か月になるトイプードルが昨年の7月に
食事を食べなくなってしまったことから発覚した
僧帽弁閉鎖不全症、肺水腫、腎不全。
肺に水が溜まり、肺が真っ白に広がり、
呼吸もできない状態になっていました。
その原因となったのが心臓の病気です。
僧帽弁閉鎖不全症で、心臓の弁が閉じないため
血液が逆流を起こしてしまいます。
そのため、心不全となり、脈の拍動も不規則で
心臓が肥大してしまう
心肥大を起こしてしまうのです。
また、心肥大となると、肺を圧迫してしまい
肺がうまく機能せず、肺にも水が溜まってしまいます。
心臓と腎臓は密接な関係性。
心臓がうまく機能しないと
血液が十分に腎臓の毛細血管まで
いきわたらないので
腎臓の水分代謝機能もうまく作動しない。
体に水分が溜まってしまい、
むくみという状態にもなってしまいます。
身体に水分が溜まると、肺にも水が溜まり、
肺水腫も起こしてしまうのです。
このような生命の危機に陥り、
余命宣告をされたのがこのときです。
余命宣告
1週間ほど動物病院に入院しました。
肺の水を抜く利尿剤の持続点滴と、
水分代謝のバランス。
低酸素状態のため、
酸素室にずっと入っていました。
1回目の入院のときは幸い、
腎臓機能がなんとか働いてくれました。
主治医の先生や病院スタッフさんたち
皆さんが必死に治療してくれたおかげで
治療の反応が良い状態で、
なんとか退院できました。
1〜2日ごとの受診、治療の時期を経て、
ドキドキしながら目を離せないまま
退院しました。
心臓・腎臓のお薬も数種類でました。
利尿剤、心臓の薬といった
西洋医学の薬がないと
心臓も肺も正常に機能しない
生きていけない状態となりました。
西洋医学のおかげで救ってもらったのです。
疾患の悪化を引き起こす誘引
この誘因となったのは
昨年の夏の強い「暑さ」と「湿気」でした。
連日続く暑さと湿気。
犬の過ごす部屋には1階なので涼しかったのですが
エアコンがなく、扇風機の回しっぱなしでケアしたのですが
あまりに昨年は暑すぎたのだと思います。
暑すぎる、湿りすぎるという状態が
シニア犬の体には堪えたのでしょう。
中医学、東洋医学の観点では
暑すぎると「心(心臓)が焼け焦げる」と
考えられます。
そして、心臓の熱はすぐそばにある臓器の
肺の機能にも影響を及ぼします。
そして強い暑さと湿気がある外気での生活。
代謝も悪くなっているシニア犬。
体に熱がこもり、
水分がこもってしまったのです。
湿りすぎると
「胃(食べ物を消化吸収する土台)
が湿りすぎて土が崩れ荒れる」
環境要因が犬の症状と関連が
深いことがわかります。
またこの長男犬は黒のトイプードル。
小さくてトイプードルなのに
2.3〜2.5キログラムくらいのオス。
昔から怖がりで、臆病で、食も細い子でした。
体重も増えなくて、相談していたこともあります。
ママっ子で依存的で。
べったりくっついていないと
泣く、泣く、なんとかゲージから脱出を試みて
何がなんでもゲージから出ようとして、
ママを探し求めようとするところがありました。
甘えん坊で、執着が強い子でした。
弟たちができて、最初はいじけていましたが
ずっと一緒にいるうちにすぐ下のチワワとは
寄り添う兄弟になっていきました。
それでも、人から置いていかれる
人が見えない場所にいるのは非常に嫌がり
泣いてしまうというところがありました。
メンタルは「心」でもあるので
心臓にも影響をきたすと考えていくのです。
腎臓という臓器
腎臓という臓器は
持って生まれた先天的な生命エネルギーの貯蔵と、
後天的に食事から得られるエネルギーの貯蔵と
呼吸から得られるエネルギーの貯蔵と
この3つでできています。
腎臓の機能とつながりが深いのが
「黒」なのです。
黒い毛の子は腎臓の要素との関係が強いのです。
腎とのつながりが深く生まれてきています。
内臓は内側で繋がっている
腎臓とつながりが深いのは
恐れの感情なのです。
人から離れるのが恐れや不安だったのだと思います。
また、腎臓とつながりが深いのが
歯や骨なのです。
歯磨きを絶対させない子だったので
歯周病となっていて、
歯も抜けて来ていました
後でわかったのですが
僧帽弁閉鎖不全症の原因となるのが
歯周病の菌が心臓に入ること。
と書いている文献も見ました。
診察時に必ず口の状態・ベロの状態も見ます。
中医学・東洋医学を実践して良かったこと
中医学・東洋医学を学び始め
6〜7年が経ちました。
臓腑と季節とのつながり、
臓腑と感情の繋がりを知っていたことは
犬の病状・症状の理解につながりました。
そして、家でのセルフケア・家での犬の養生に
非常に役立ちました。
動物病院の先生の治療に
お任せするだけではなく
家でのセルフケアとして
犬が良くなるためのことを行動できる
犬に起こっていることも
関連づけて考えていくことが
できるのです。
そして、犬へのケアの結果も養生の結果も
血液検査に反映されたりします。
あくまで、血液検査を大切にしています。
そして、普段の元気、様子です。
活動量、歩行、咳き込みや発作、
顔色、目の色、尿や便の状態も全て観察しています。
2022年1月に外傷による失明
そんなこの子は
冬の2ヶ月はなんとか
乗り越えてくれたのですが
今年の1月の深夜のことです。
兄弟犬と喧嘩して
目に外傷をおいました。
白内障だったので
手が目元に来たのを
避けれなかったのだと思います。
後ほどかきますが、
シニア犬の目の外傷
しかも失明という
生命の危機的状況という状態でしたが
この1日月半、必死にケアしてきて
怪我の治癒の治りとして、
良い状況なのです。
よく頑張っています、と
言っていただけるほど、
非常に役立っているです。
話は戻ります。
季節が変わるときに体調を崩す
犬は腎臓の負担を考えて、
利尿剤を減らしたタイミングで
ちょうど秋から冬へと変わった
「立冬」となったタイミングに
また体調を崩しました。
季節の移行のタイミングで、土の要素となる
胃腸が弱いタイプの子は
体調を崩しやすくなるのですが、
うちの子もやはりそのタイミングでした。
立冬になって1週間のうちに
また肺水腫となって、
2回目の1週間の入院となりました。
この時も心臓・肺にも腎臓にも
利尿剤の持続点滴で
負担がかなりあったので
また余命が短くなってしまった
という状況でした。
それでも諦めるつもりはありませんでした。
私のそばに14年もいてくれた子です。
やれることはやり尽くす。
そう、思っていました。
家での犬の養生
この頃にはすでに、我が家は
手作り食に移行していました。
夫は「自分で作ったご飯を犬に食べさせたい」と
毎週工夫をしながらお粥を作っています。
二人で、内容や材料の知識を持ち寄り
あれこれ知恵を分かち合って
作っています。
腎臓を養うための黒キクラゲ
肝臓・腎臓を養うためのくこの実
肺を養うための大根
胃を養うための土ごぼう、にんじん、さつまいもやかぼちゃ
エネルギーを養うための
ブロッコリ、鹿肉、キヌア
などを刻んで、鹿肉で出汁を取った
手作りのお粥です。
小分けにして冷凍しています。
1回毎に食べさせるようにしています。
ドライフードは病院でお勧めしてもらった
腎臓食に切り替えました。
与える割合は半々くらいで、
おかゆにお薬類もたくさん入れて
食事に薬を分けて入れています。
小さな頃から水分をとりたがらなくて
脱水となったり便秘となったりする子なので、
お粥に水分を足して与えています。
そして、毎日1日2〜3回、漢方アロマを
耳の内側に塗って全身をマッサージ。
隅々まで血液やエネルギーが行き渡るように
しています。
切ない外傷による突然の失明
無事、過ごしていたのですが、
1月末に、深夜に兄弟犬同士の
喧嘩が起こったようで
他の犬の手が目に入ってしまって
目の網膜裂傷という事態になってしまい、
なんと失明してしまいました。
元々、反対の目は白内障でしたので
目が見えない犬となってしまいました。
突然奪われた視界。
動けなくなりました。
失明のレベルの程度はかなり酷く、
普段かかっている病院が
休診だった日だったので
近医にかかると
「本日中に緊急オペをしに
専門医に行かないと」
と札幌への受診とオペを勧められました。
ですが、心臓の疾患も重篤なため、
麻酔を使用することができません。
耐えうる力はありません。
心臓・腎臓などずっと全身診てもらっている
動物病院で、犬の眼科を診てくれる先生が
いらっしゃいました。
入院もしたり、緊急受診をしたりと
色々な先生に診てもらってもいて
手厚い医療と看護をしてもらって
本当にお世話になっています。
かなり危険な状態でしたが
カラーをつけながら
目薬3種類を1日6回程度
滴下する治療となりました。
失明してしばらくは
生活が送れない状態に。
水分も取れない状況で、
食事もいまいち食べれない。
犬自身は不安で動けない
身動きも取れない状態でした。
治療も受信も頻回で
不安と恐怖で一気にダメージを受け
真っ白髪となってしまいました。
見えないこと、カラーをつけていることから
水分不足で脱水となってしまったのだと思います。
脱水でも利尿剤は内服して、尿は排泄する。
腎臓へのダメージを受けてしまい
今は腎不全のステージが
2〜3へと上がってしまいました。
現在は失明と外傷を
受けた目の治療をしながら、
水分摂取と、植物性ミネラルという
人間用のミネラル飲料を
犬のお粥に混ぜて、少しずつ毎食与えています。
おやつに無農薬・無添加のくこのみを与え
アイケアボーロを与えています。
食事摂取、体のマッサージとお薬の内服と
サプリメントで治療しています。
できる限り、外にも少しは出してあげて
外の匂いや雪や土に触れさせています。
できるだけ、夫婦で一緒に受診をして
共通認識で犬と向き合っています。
マッサージの時は漢方アロマの
気血を巡らす効果があるベースオイルを
両耳に塗り、左耳(腎)に腎臓、肝臓に
効果のある薬草や薬草や薬草や方剤が
入っているアロマを塗布します。
右耳には肺と心臓の気血の巡りを
良くするアロマを塗布します。
塗布した後は全身を組まなく
マッサージをするのを
1日30分を2回朝晩と
やっています。
アロマのマッサージの後は
血の廻りが良くなり
失明した外傷の目にも
血管が走るのですね。
明らかに目の血行が良くなります。
また体温も上がります。
触っていてわかります。
またよく眠れるようで、
マッサージ後には
体温も上がり、
身体はリラックス状態となります。
お腹も空くようで
マッサージ後は食べてくれたり
飲んでくれます。
水は体を冷やすので常温か
お湯をご飯に入れるようにしたり
飲ませるものにも気をつけています。
このように疾患を持っていても
おうちで私たちの手で
できることはたくさんあるのですね。
犬の疾患と看護・介護
最期まで、生命を生き抜こうとするのが
動物の本能だと思います。
それを精一杯支えること。
犬が心からたくさんの幸せと
安心を感じられる時間を過ごすこと。
14年間、共に歩んできた私の相棒です。
私は結構、環境の変わる人生を歩み
犬はずっとそばにいてくれました。
生活環境も変えてしまい、
ストレスもかかったと思います。
千葉県に住んでいたときに
私がこの子に惹かれ
3回見に行って、ようやく
迎え入れた一人っ子でした。
今、また思う存分甘える一人っ子のように
私と共に過ごしています。
後悔なく、過ごしていきたい。
それはどの子にも思っています。
ケアの時間がとても愛しいです。
1日1日を大切に歩んでいきたい
と思っています。
この思いを胸に毎日毎日を歩むことに
喜びと幸せを感じられています。
長い文章を書いた理由
シニア犬、疾患犬の介護・看護をしている方に
身体のこと・内臓のこと・季節のこと
東洋医学のこと・生活習慣のこと
知ってもらえたらと思いました。
私自身が虚弱体質から
抜け出すことができたのも
この中医学や東洋医学から学んだ季節の知識、
内臓の知識、繋がりなどを知ったからです。
本当に犬のためにも心から
知っていて良かったのです。
私が目のサプリ、腎臓のサプリを探すのに
情報を探し求め、安全性の高いものを選択したいため
色々な方のブログを読んだりもしました。
今は犬の水素サプリも
取り入れてみています。
犬のケアの情報を探す方のために
少しでもヒントになったらと思い
私もノートを書いてみたということです。
少しでもこんなおうちでの
セルフケアが治療効果を
あげるのに役立つのだと
知ってもらえたらと思いました。
中医学や季節の養生
犬のケアのこと
人間と同じように
できることがあることを
少しでも知って欲しい
取り入れるかどうかは選択です。
もし、自分に必要だと思って頂いたなら
自分と自分の大事な家族たちに
役立ててもらえたらと願っています。
介護・看護、大変ではあるけれど
愛しさも可愛さもたくさんあります。
最後までお読み頂きありがとうございます。
Ami
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