父のする復唱グセがイヤな理由 〜『トクサツガガガ』のダミアンの名言から〜
父のイヤなくせ
父と仲が悪くはないのですが、話すとき少しイヤなことがあります。それは、父が私の言ったことをそのまま言うことです。いわゆる聞き手が傾聴を示すための「オウム返し」とは違い、私が言ったことをそのまま自分が言ったことのように言ってくるのです。
例(テレビを見ているとします)
・話題の芸人や俳優が出たら、
私「最近人気やね」
父「最近人気や」
・ニュースを見ながら、
私「これって〜ってことやん」
父「これは〜ってことやな」
私「…」
母「…」
・海外などの美しい景色を映したとき
私「今まで見たことないくらい綺麗!」
父「今まで見たことないくらい綺麗や」
私・母「…やめて!!」
といったやりとりが毎日とまではいかなくとも、二日に一回はあります。以前は母の言うことを復唱していたのですが、最近は私の言うことを復唱し始めました。何回言ってもやめないので、諦め気味になっています。
まぁただなんでこんなにイヤだなと感じるのか?と思ったときに、昔読んだ漫画のあるエピソードを思い出したのです。
『トクサツガガガ』の名言から
特撮オタクのOL・仲村叶の日常を描いたコメディで『トクサツガガガ』という漫画です。NHKでドラマ化したことでも有名になった作品です(ドラマは見ていませんが)。
56話「どう思った?」で、特撮オタ仲間の小学生・ダミアンくんと新作映画について感想を聞かれた叶は、正直あまり面白くなかったけどその気持ちを堪えて、「私もダミアンと一緒! よかったんじゃないかな!って思う」と言います。
するとダミアンは不機嫌になったので、なんで?と叶が聞きました。するとダミアンは国語の授業中のことを話し始めます。主人公の気持ちを考えましょう、という問いに一生懸命ダミアンは答えました。ところが、次に当てられた子が「僕も田宮くん(ダミアンの苗字)と同じと思いました」とだけ答えて、結果先生からは同じ評価をされたのです。
たとえ同じ考えだとしても自分の言葉を使わずに、「あなたと同じ」と言われたことがダミアンはとても悲しくて、こう叶に言います。
「僕の気持ちを勝手に持ってかないで」
前振りが非常に長くてすみませんが、私が父に復唱されてイヤになるのは、このときのダミアンに近いのかなと思ったのです。
自分の考えた言葉を、何の感慨もなくまんま使われる。ある意味、自分の作ったものを借りパクや無断転載されたような苦々しい思いになったのです。大袈裟かもしれませんが。
ただ同意するなら「そうやな」とかでいいのに、なんで人が考えて表現したことを使うんだ!と思ったから、私は父の復唱癖がイヤだったのです。
(ちなみに56話は6巻に収録されてます)
おわりに
とまあ、なぜ自分がイヤなのかがわかってわりとすっきりしました。なので父がなんで復唱ばっかりするかはもういっか、みたいな気持ちになったので良しとします。
それでは明日も皆さんにとっていい日でありますように。また明日。