見出し画像

それっぽい事を言ってくれる天才

あなたの周りにもいないだろうか。
それっぽいことを言える人。

中華街の占い師

私はたまに占いに行く。
頻度は、健康を気にしてる人がラーメン二郎に行くくらいの間隔。
有名な「〇〇のママ」みたいに、何ヶ月も予約が取れないような大層な占いではない。
私が行くのは、中華街の路地裏にひっそりと並ぶ占いだ。
いつも「両手で500円」と看板に書かれているのに、気づけばあれこれ追加されて、3000円くらい払っている。
しかも毎回、手相ではなく姓名判断をされている。
なぜだろう。

あなたは画数がいいね

それはそうである。
親が画数を考えて名前を付けたのだから。
39画の。
でも、知らない人に褒められるとちょっと嬉しい。
毎回「え、そうなんですか!知らなかったなあ」なんて言って、もっと褒めてもらおうとしている自分は少しかわいい。

先祖に愛されているからお墓参りをしなさい

それもそうである。
お墓参りは道徳的に正しそうだし、何か良いことのように感じられる。
だからお彼岸もお墓参りに行った。
なんか良いことをした気分になった。
占い師に従順な自分もかわいい。

35までは苦労するよ。それ以降は安泰だよ

それは初耳である。寝耳に水だ。
それっぽいことを聞いていた中で、突然占い師の創意工夫のある意思のある言葉を聞くとドキッとする。
安泰かもしれないが、35歳まで苦労するということがものすごくひっかかった。
苦労することを通告された上で、若い時代を生き抜けばならぬのか。
占い師に言われる「苦労する」「大変な時期になる」ほど怖い日本語はない。

「無条件に人にやさしくしなさい」

最後にまた「それもそうだな」と思わせてくれた。
人に優しくした分、自分に返ってくるらしい。
そういう星らしい。
一般的に、人に優しくしたら、大体の人が優しさを返してくれると思うが、そう感じることすら野暮である。
まだ私の心は荒んでいる。

もっと人に優しくしたい。

#双極性障害 #精神疾患 #障害者 #精神障害者 #強迫性障害 #メンタルクリニック #メンタル #うつ病 #病気 #エッセイ #占い




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?