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「幽霊になる条件って何かあるのかしらね。」 二人でのトランプに飽きてきた頃、尾張さん…
気がつくと俺は黒い男の後ろを歩いていた。 「なぁ、なんかまた増えたんだけど。」 「…
母親が退院の手続きをする間、手持ち無沙汰な僕は、尾張さんに話しかける。 「病院なら他…
僕が学校に復帰してから数日。 すっかりいつも通りになった放課後、旧文芸部の教室には…
暗い路地裏を一人の目立つ髪色の少女が歩いている。 少女はしきりに周囲の様子を伺ってい…
放課後の旧文芸部室。少年と少女が椅子を並べて座っている。 少年は、新品のスマートフォ…
血と硝煙の臭いが鼻をつく。この臭いにはいつまでも慣れない。 わざと泥で汚した服を着て、誰にも見つからないように物陰に身を潜める。 一時的に静かになっていた戦場に乾いた破裂音が鳴り響く。 「始まったわね。」 少女が、そう零す。 泥で汚れた青年は、その声に頷くと、倒れていく人々にカメラのレンズを向ける。 数日前。青年と少女は、日本を飛び立った。 空港でスーツを着こなしたキャリアウーマンのような女性に渡されたお守りを首から下げて、青年は飛行機の
入国審査を終えると外は既に暗くなっていた。日本で事前に紹介してもらった現地ガイドを探す…
翌日の早朝、アルマさんを待つ間、ホテルの周辺の景色と街の人々の写真を撮影しながら尾張さ…
ホテルのすぐ目の前に停車していたジープに乗り込む。 「昨日とは違う車なんですね。」 …
「こんなところに子供が一人で?」 「あやしいわね。」 尾張さんが、男の子をじーっと見…
「紀美丹君!?」 倒れた僕を、尾張さんが瓦礫の影に引きずっていく。 「紀美丹君!大丈…
念の為、病院へ行き怪我の状態を診断してもらう。 幸い軽い打撲程度で済んでいたので、湿…
他の店舗でもいくつかお土産を購入した後、小腹が空いてきたので、屋台で軽く軽食をとる事にする。 「次はどこに行きましょうか?」 アルマさんが、料理に口をつけながら、そう聞いてくる。 「そうですね、尾張さんはどこか行きたいところありますか?」 「そうね。砂漠の中にあるオアシスっていうものには少し興味があるわね。」 尾張さんは口元に指を触れさせる。 「オアシスですか。つまり、水着ということですよね。」 「なんでそうなるのよ。水辺から風景を眺めるだけ