君に似合わない本なんて捨てちまえ
あなたは今、幸せだろうか。
幸せじゃなかったら、この本を手に取るかもしれない。
「幸福になりたいなら 幸福になろうとしてはいけないーマインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門ー」
私は、友達に薦められてこの本を手に取った。普段小説しか読まない私にとって、こういう本を読むのは新鮮であった。
この本は、普段幸福を感じられない人、特にアルコール・薬物依存や、仕事に心血を注ぎ、他を顧みない、不安な感情や不甲斐ない自分を受け入れられない人、そしてそういう感情から逃げてしまう人に向けられた本だ。
結論から言うと、私にこの本は合わなかった。
そもそも、私は普段幸福を感じているし、ストレス処理のできる趣味を多々持っている。
この本は、普段の行いを振り返り、ストレスや自身の受け入れ難い感情を受け入れられるよう導こうとする。私にはそれが苦痛でならなかった。
私は、こういうHow to本を読むには、少々純粋で素直すぎる。書かれた内容を、実践しようと紙に書いた。その日、「全然元気がないよ」と、入院中の病院の看護師さんから心配されてしまったのだった。随分落ち込んでいたらしい。
この本を否定するわけではないが、私には自己啓発本は合わない。
小説を読んでいるだけで、十分人の心や振り返るべき行いは感じられる。
人には向き不向きがあるが、私はこの本が、破り捨てたくなるほど嫌いだ。
今後、この本は次の所有者(母)の元に渡る。どうか、活躍してくれと願う。
たかほ
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