もいちゅん

フォトグラファー・イラスト作家、もいちゅんです。 手芸全般、神社仏閣、小説書く・読む、料理、買い物、ゲーム等々、多趣味が自慢です。 日々思ったことを書いていきます。

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最近の記事

恋のハードル

離婚して何ヶ月か経って、もう一度誰かと恋をしたいと思った。 でも、周りを見回しても、声が掛かるどころか目が合う男性なんて親族のみ。 手段を考えても仕方がないから、ブライダルネットというマッチングアプリを始めた。 少なくともここに来る男性は結婚を前提とした恋を目標としている。 そこの有料会員を辞めて、Pairsに移った今でも思う。 恋のハードルは上がった。 婚活・恋活しなきゃ、相手が見つからない。 そんな電子・電脳時代を今過ごす。 もいちゅん

    • イベントでのできごと

      ルンルン気分でお買い物していらっしゃるお姉さんがいた 隣のブースでブレスレットを買って その隣でもアクセサリーを買って この機にと思って私は問うた 「この流れで耳飾りはいかがですか?」と お姉さんは吟味した上でこう答えた 「こっちかこっち」 ピンクの花と透明な花の二択だった ピンクに決めたお姉さんはこう言った 「耳につけてくださる?」 その場でお洒落をして(大変似合っていた)お姉さんはルンルン気分で出掛けて行った 作ったこちらも幸せになる1コマだった。

      • キンセンカンカク

        先日、服が買えそうな値段のアクセサリーを買った。天然石がついていた。 その日、店員さんの熱に負けて、今日から始まる3日間の感謝祭とやらの約束をとりつけた。 普段は1100円〜5万円、高くて10万円程度のアクセサリーを売る店だ。 本日、来店してまず名前を書かされた。 前回も書かされているから、名前だけならまあ良い。 指輪をつける習慣があるのだが、今思えば人質代わりだ。 クリーニングするという名目で預けさせられた。 そして、アクセサリーを見ていると、普段売っているア

        • オール讀物新人賞落選作品: 荼毘の山

           伝染病がはびこり、生き死にに関係なく荼毘に附された山の中。  それはまさに焼き討ちであった。村人たちは逃げ惑い、わずかしか生き残らなかった。  ごうごうと燃える火の後で、一件の小屋だけがきれいに焼け残った。  燃え残った小屋の中には、木綿の布団の中に死人の白装束があった。人影はなかった。    そこで幽霊がふわりと起き上がった。  死んだはずの私は、その装束を着たまま、庵の薄布団の中で目を醒ました。  家ではない場所だ。天井の吹き抜けから風が吹いてくる。鋤と一

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        • 小説
          2本

        記事

          心の中で王者は呟く

          バカバカしいプランニングを立てて、へろへろになりながらタスクをこなした。 趣味は金にならず、ただただストレスで圧死しそうな状態だった。 努力を重ねたいという自分でかけた暗示に負け、とうとうはじけて入院生活。 あほらしいが、半ば習慣になりつつある。 やめてしまえ。 なにもしなくていい。 そう呟かれても、手は作業を欲する。 ここは心の中の王者に倣って、なにもかもを手放すべきかもしれない。 私は疲れた。 もい

          心の中で王者は呟く

          罰当たりな想像

          包帯を巻いた指をすりすりとさすって「罰が当たったんだろうか」と言う老女がいた。 彼女は整骨院に、怪我してから十日も経ったその指を見せに来ていた。 整骨院の先生は、笑って「そうかもしれませんね」と一言。日常の会話の一幕かもしれないが、違和感を覚えた。 彼女はきっと、幼少期の躾で唱えられた「罰」という概念を、大人になった今も持っている。 それを、彼女は大人になって自分の子どもに繰り返したかもしれない。 罰は誰が与えるのか。 神か。 罰の基準を定めるのは誰か。 人か。

          罰当たりな想像

          荒唐無稽な君は

          鷲田清一の「素手のふるまい」を読み始めた。 内容が詰まっているので、開始10ページから意見を持ってしまう。 アウトサイダーがいる 独学がいる 芸術・文学・手工芸の世界にはよくあることだ。 だが、アウトサイダーは本物に近づけるか? 最近出したグループ展で、写真を酷評された。 相手は色んな講座で写真を習ったおばさんだった。 独学者は、履修者の初歩に近づくまでに、大きな道のりがある 型にはまらないが故の真新しさはあるが それは同時に垢抜けなさである 彼女は私の写

          荒唐無稽な君は

          方向転換

          一年ほどノートを書いていなかった。 多分、理由は小説公募に落ちた悲しさから、意欲を失くしていたからだと思う。 そもそも自慢できるような人生を歩んでるわけでもないし。 私はずーっと、一発逆転の勝負を狙っていた。 技術を磨いた写真は独創性が無く諦めた。 文章なら……と思っていたが、これもなかなか壁が高そうだ。 しかしまだ続けている。 少し話は変わるが、私は高校生の頃、受験勉強が嫌になった。 無理矢理詰め込む勉強に価値はない。 好きなはずの歴史用語は特に頭に入らな

          スノードーム・テラリウム(公募落ち作品)

           僕はその時、まだ大学の修士の研究生でした。僕は、教授に連れられ、二人で、最近連絡が取れないという教授のご友人の研究者の元に、ご健在であるか確認するために伺いました。辿り着いた場所は、海辺の、断崖の上の研究所でした。ご友人は、教授より大分若い、学派の後輩に当たる方で、僕の教授が准教授になる頃までは、同じ研究室で互いに切磋琢磨しておられたそうです。 「さて」  教授は立ち止まり、目の前に聳える建物を眺めて呟きました。このご友人のいらっしゃるという建物は、植物園の温室のように

          スノードーム・テラリウム(公募落ち作品)

          いのちをつなげる

          生きる理由は、高校までは少年誌だった。 毎週のジャンプとサンデーが楽しみで、つらい中生きることを頑張っていた。 今は、昔よりずっと立場は弱くなったが、何にも追われていない、健康的な生活を送っている。 それでも生きるために継続するものが要る。 私の場合、これは何かを書くことではない。 生きる楽しみ。 完成を楽しみに、目標まで続けること。 それは、編み物だ。 夏から五本もスヌード(輪っか状のマフラー)を編んだ。 今また一つ編み追えて、虚脱感に見舞われている。

          いのちをつなげる

          小説家と鳴家(やなり)

           此れにて文机に向かい、原稿用紙に付けペンで文章を認めているのは、とある小説家である。此処は、その小説家の従弟の経営する旅館で、初夏の今、客が少ないからと、割安で勧められた部屋を、小説家は勧められるがまま借りたのであった。この部屋、少々曰く付きである。昨晩小説家が風呂に渡ろうとすると、ガタピシと天上が鳴ったのであった。この部屋に入った時から、建て付けが悪いのか、天井や柱がよくピシリと鳴る気はしていた。特に気にしていなかったが、この風呂時の家鳴音から、小説家は、天上に鼠でもいる

          小説家と鳴家(やなり)

          反省

          昨日書いたスマホと電車の記事、 あの後自分の思慮が浅いと猛反省したのであった。 母に意見を求めた時、 「みんな疲れててスマホぐらいしかすることないんじゃない?」 と言われた。スマホは受動的に見れるから、と。 確かに。 自分の思考の幅は狭い。 困った困った。 たかほ

          スマホに釘付けになる人々

          電車に乗ると、みんな一様にスマホの画面を見つめて、何やら突っついている。若者から中年、時には老人まで。 正直、スマホでゲームをやらない、ライトユーザーの私からすれば、「何をしているの?」という感じだ。 SNSかもしれないし、ゲーム、ニュース、誰かと連絡を取っているかもしれない。 かく言う私は、たまにスマホを触りはするが、基本的に電車内では編み物をしたり、読書をしたりする。 この、編み物というのがなかなか良い。自分でも古風で風変わりな体を晒している自覚はある。時折正面に

          スマホに釘付けになる人々

          心の力

           現代美術に於いて、メッセージ性というのは当たり前に備わったものかもしれない。 作品に何か思ったことを書いて、キャプションをつける。それは、作品を制作している時に生まれるなら良いが、後付けなら、本当の価値とは言いづらい。 写真を撮るときに「印象」を大事にする私は、後付けの解説を好まない。 では、文芸に於いてのメッセージ性はどうだろうか。 これは決して後付けはできない。文章を芸術だとすると、創作する上で込められる「意志」は、これこそが現代芸術だと言えるメッセージ性だと

          日傘

          日傘といえば、大抵の人は雨傘より小ぶりの、小さな女性用の愛らしい日傘をイメージするのではないだろうか。 私は、大女である。身長は男性並みにあるし、肩幅も大きめだ。 その私には、女性用の小ぶりの傘はあまりにも小さい。見た目の問題だけでなく、日除けとしての役割もあまり為してはくれないのだ。 その私が、とても気に入っている傘がある。 晴雨兼用傘、というのはよく耳にする。日傘が主な用途だけれど、雨傘として使っても、大丈夫だというものである。 しかし、私のお気に入りには、雨晴

          きらいなこと

          人間関係初心者みたい 同じ人のことで延々悩んで たどり着いた答えは自己都合 体の良い言い訳みたいだね 私はきっと嫌われている そう考えながら三回シャワーを浴びる やめよう もうやめようよ その人放ったらかしにしてみなよ きっと無理だけどサ ちょっと気が楽になるだろうよ バカみたいな恋愛脳してないで もう別の人生生きれば良いのに たかほ (思春期かよ…)

          きらいなこと