東浩紀さんの言うAI「結婚詐欺問題」に対する疑問
東浩紀さんは、人間はAIに対して感情移入できるか?という問題について、「結婚詐欺問題」と称して持論を語っている。以下引用しよう。
この考え方、ちょっと考察が浅い。(というか論点がずれている)
とあるが、
(AIと付き合っていたとして)その付き合っていたときに、「愛が成立しているかどうか?」そこが重要なのだ。
東さんは「人間が考えを変えるのは、人格を相手にしていると信じるから」と語るが、その付き合っていたときに主観的に熱愛をしているということが、イコール「人格を相手にしているという確信」なのである。
東さんのAI結婚詐欺問題は、よくある哲学の「中国語の部屋」と同じだ。ただの情報処理で、意味理解を伴っていないと、それは人間と同様には扱えない、というあれ。
ただ、「中国語の部屋」の思考実験で重要なことは、人間同士で頭の中を解剖したとしても、同様にいつまでたっても原理的に意味理解があるのかはわからないということ。これを解決するには、問いを変えるしかない。それについては以下に詳しく書いた。
相手がAIだとわかってもなおかつ人格を確信してしまうような条件を探求すること、それが論点となるべきだ。
ある人間は、AIに人格を確信するし、違う人間はAIは機械だからということでいつまでたっても確信しない。人それぞれなのだ。
そこを起点に考えていく必要がある。
生産的な議論としては、その人格を確信するための条件はどんなものか?皮膚があるとか、寿命があるとか、いろいろなことが複合的に必要かもしれない。
もう1つは、それが技術的に可能か?いつ頃できるか?というような議論。
こちらを掘り下げるのが良いと思う。
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