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本心(小説)

病院に着くと、姉の遺体と対面した。

旦那が対応してくれた。胸を掴んでうつ伏せに寝てる状態だったらしい。
心臓発作でしょう。とのことだった。

病死でほっとした。
自分の冷淡さに吐き気がした。
姉には、何とも絵も知れない儚さがあったからだ。
小さい頃から何をが考えているのかわからない。
優しいが、近寄り難いオーラを放っていた。
姉とは、あたり触、障りのない話ししかしない。
だから、何十年も姉妹をやっていたが、交友関係は、
親友が3人いるくらいしかわからない。
ゆきちゃんと、京都に行ったとか、金沢に行ったとかで、たまに、お土産をくれた。
名前なんだっけ?

旦那は、姉の仕事先電話を掛けた。
向こうの人は、絶句していたらしい。

旦那は、一人ものだから、密葬にしようと、考えていたらしい。
人望もあり、かなり仕事先では、好かれていたらしい。きちんと、お別れさせて欲しいと言われたらしい。
一番小さな規模で葬儀屋の手配をしてもらった。
旦那は、お姉さん好かれてて、良かったなと、言うが
私は、少し悔しかった。

(続く)





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