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2021年12月の記事一覧
Loudness / SUNBURST~我武者羅
総合評価 ★★★★★
今年最後のレビューはこちら。素晴らしい、ジャパニーズメタルの総帥、オリジネイターたる自負と気概を感じる見事な新作。40周年、29作目にして初の2枚組。魂のこもった凄味とどこか未だ粗削りな初期衝動が同居する唯一無二の世界観。これだけベテランなのにコンスタントにアルバムを出し続けるのは日本市場の特異性もあるだろうし、本人たちのストイックさもあるのだろう。コンスタントに出す、とい
Mägo de Oz / Bandera Negra
総合評価 ★★★★★
そういえば今年はほとんどスパニッシュメタルを聞いていない。何か大物の新譜がないかと調べてたどり着いたのがこちら。結成33周年(1988年結成)を迎える大ベテラン、マゴデオズ(オズの魔法使い、のスペイン語)の最新作。
ベテランではあるがどこかB級メタル感はある。プロダクションがややチープ。だけれど作編曲能力は高いし、単調になりがちなメロディックパワーメタルの形式でさまざまな
Mdou Moctar / Afrique Victime
総合評価 ★★★★★
サハラ砂漠西部に住むトゥアレグ族にはギタリストのシーンがあるようで、砂漠のブルースでも呼ぶべき一群がいるらしい。その筆頭はTinariwen(ティナリウェン)だと思うのだけれど、新世代(まだ35歳)のギターヒーローがこちらのMdou Moctar(エムドゥ モクター)。バンド名ではなく個人名、ジミヘンドリックス、みたいなもの。砂漠のジミヘン、と呼ばれているそうな。ハウサ音楽
Jinjer / Wallflowers
総合評価 ★★★★★
ウクライナのバンド。グランジやオルタナを通過した音像で、基本はメタリックハードコアながらところどころにグランジ的な進行や、スラッジ的な酩酊感、そして東欧的な暗さややはり米国や西欧とは違う感じのメロディセンス、節回しが組み合わさっている。ところどころギターのフレーズがキングクリムゾン的。暴虐性、攻撃性が高くテンションが上がるが、攻撃一辺倒ではなくメロディアスなパートや酩酊感も