博多ラーメンの白濁トンコツスープは仕込みの失敗が生んだ偶然の産物だって!
九州ラーメンの代表格である博多ラーメンは
そのルーツが久留米ラーメンだという説もあると
先日投稿したこちらの記事でもお伝えしました。
で、今回はその博多ラーメンの白濁スープが
仕込みの失敗からの、偶然の産物であることを
お届けしたいと思います。
ここからの話は、前回の記事を
ご覧になっている前提で話を進めたいけど
それだと不親切なので転載しておきますね。
ここまでが、昨日の記事。
白濁トンコツスープのルーツが久留米なのか?
南京千両の久留米ラーメンも他の屋台も、当時は澄まし仕立てのとんこつスープだったらしいのです。
その澄んだスープを仕込む最中に、うっかり火力を落とさずに買い物に出かけてしまって、煮込みすぎて白濁スープにしてしまったことが、白濁スープの誕生につながることになりました。
仕込みに失敗して廃棄処分にしなくちゃいけない白濁したスープに、ちょいと味付けして食べてみたら・・・・・・😲
これが案外と美味しいじゃないか!
いけるじゃないか!
・・・となって、久留米系の白濁トンコツスープの誕生となったのです。
このうっかり八兵衛のようなうっかりミスで、澄まし仕立てのトンコツスープを白濁させてしまい、瓢箪から駒を出しちゃったのが、現在は休業してしまった久留米屋台の「三九」さん。
トンコツラーメン好きなら、三九さんに、サンキューと言いたい!
そもそもスープの仕込みに寸胴を使うと、火力が充分に行き渡るのに時間がかかり、羽釜(はがま)の倍以上の時間になるらしい。
だから久留米ラーメンでは、老舗といわれるラーメン店のスープの仕込みは羽釜を使っている店が多いようなのですね。
昔ながらの竈だと、すっぽり羽釜を置けるのです。
羽釜の腰の羽根で蓋をした状態になって、熱を外に逃がさないから、強い火力で炊き上げることができるわけです。
確かに羽釜の構造を考えると、納得できる話ですよね。
澄んだスープをとる仕込みなら、スープが炊き上がったらすぐに火力を弱火にして、コトコトとじっく煮込んで旨味を引き出すのが、世界共通のスープの仕込み方らしく、その用途に適っているのが寸胴なのです。
羽釜で煮込む久留米ラーメンの白濁スープ!
トンコツスープを白濁に仕上げる場合は、炊き上がったまま強い火力で長時間煮込むことで、白濁のトンコツスープになるわけです。これが久留米ラーメンのスープになるのです。
博多ラーメンは澄んだスープで平麺だったのが、白濁スープの細麺を特長にする長浜ラーメンに変わっていき、白濁スープについては、久留米から受け継いで赤のれん系白濁スープとなったのだと思います。
長浜ラーメンが細麺になった理由は、魚市場が長浜に移転してから市場前にラーメン屋台が出るようになったのですね。
その屋台で出したラーメンが、当時の流行だった白濁スープに、市場で働く人たちが短時間で食べられるように、茹で時間が短くてサッと茹でて早く食べられる細麺に変わっていったということらしい。
だから博多トンコツラーメンも、元祖は澄まし系の「三馬路」と白濁系の「赤のれん」に分類されるし、赤のれん系の白濁スープも平麺だけじゃなく細麺も登場したということです。
それもお客さんが市場で働く人がほとんどという、需要に合わせた細麺に変わったのが長浜ラーメンと呼ばれて主流のようになり、博多ラーメンといえば長浜系のラーメンだと、同一視される誤解も生んでいるようですね。
なので順番で言うと白濁とんこつラーメンの系譜は
久留米ラーメンの白濁スープ
⇒博多ラーメンの赤のれん系白濁スープ
⇒細麺が特長の長浜ラーメン
という白濁とんこつラーメンの系統。
もう一つの、澄まし系とんこつラーメンの系譜が
平麺が特長の三馬路とんこつラーメン
⇒五馬路
⇒うま馬
という系統になるのか?
ちなみに、この記事で取り上げた店舗名や考察については、ワタクシやらぽんの個人的見解が含まれており、その起源や根拠については諸説ある・・・・・・かも知れないことをお含み置きくださいね。😅
豚骨スープの豚骨ラーメンの味が、最近は洗練されてきて、美味しいカップラーメンや袋麺も出回っています。
いい加減な味管理の店舗の味を、凌ぐのではないかと感じるくらいのインスタントラーメンも増えてくるだろうから、ラーメン専業店はよほど頑張らないと繁盛店を維持するのは難しくなるかも知れませんね。😅
安くて、早くて、熱くて、美味いラーメン。
いつでも、手軽で、どこでも、美味いラーメン。
それがカップラーメンや袋ラーメンだ。
いやぁ~~いい世の中になったものだ。
ってことで、今回は
「博多ラーメンの白濁トンコツスープは仕込みの失敗が生んだ偶然の産物だって!」という博多ラーメンの白濁トンコツスープのエピソードでした。😄
※見出し画像のイラストは、メイプル楓さんからお借りしました。
では!
ラーメンに 舌つづみ打ち のほほんと
<昨日投稿のサブアカの記事がこちら!>