檀原照和

東京生まれ。横浜在住。元舞台の人。「個人事業主」とは名ばかりのライター。ルポルタージュから体験記事まで。インタビューから解説まで。著書寡数(3冊+1冊)。癒やせない系。お仕事のご相談はtwitterのDMよりお願いいたします。

檀原照和

東京生まれ。横浜在住。元舞台の人。「個人事業主」とは名ばかりのライター。ルポルタージュから体験記事まで。インタビューから解説まで。著書寡数(3冊+1冊)。癒やせない系。お仕事のご相談はtwitterのDMよりお願いいたします。

マガジン

  • 「ヨコハマメリー学」への誘(いざな)い

    2018年12月12日発売の『白い孤影 ヨコハマメリー』(ちくま文庫)をより深く読み解く上でのヒントをまとめてみました。 宮崎駿の映画『風の谷のナウシカ』を論じた『ナウシカ論』が盛んです。 『ナウシカ』だけではありません。 『ゴジラ』『ウルトラマン』『ガンダム』『エヴァンゲリオン』……など文化人たちがこぞって論じたがる作品は枚挙にいとまがありません。 子供向けとされていたアニメや特撮が一転、批評の対象になったのです。 このマガジンは知的好奇心を刺激する対象として、「白いメリーさん」を捉え直そうとする試みです。

  • ライティング歴15年超えの書き手が執筆のコツをまとめてみた

    2006年に出版デビューしたライターによるマガジン。独自のノウハウ、考え方を思い付くまま公開しています。

  • ライター・イン・レジデンス

    「作家のための食客制度」「滞在制作プログラム」「居候作家システム」などなどさまざまな呼ばれ方をされる割に、なじみが薄いライター・イン・レジデンスについて取材したせいかをまとめたマガジンです。 東アジア諸国も含めた海外では一般的ですが、近年まで日本にはありませんでした。 ワーケーションの普及に伴って、今度こそ波が来るでしょうか? ネタは大量にあります。 反響を見てぼちぼち書いていこうと思います。

  • 過去の仕事関連

  • ダークツーリズム・ガイド

    災害被災跡地、戦争跡地、棄民政策など、人類の死や悲しみを対象にした旅の記録です。日本および台湾の各地を廻ります。

最近の記事

日系アメリカ人には顔になるひとがいない

先だっての投稿でも書いた通り、現在とある日系アメリカ人一族の話を書くべく取材を重ねています。 その過程で痛感させられたのは、以下のようなことです。 現役の日系の有名人というと、歌手のリナ・サワヤマでしょうか。 しかし彼女は日系英国人。 作家のカズオ・イシグロも英国人です。 やや古いですが、鉄板焼きレストランの成功で富豪となったロッキー青木の娘で、モデル兼女優のデヴォン青木はアメリカ人でした。彼女は『ワイルドスピードX2』やブルース・ウィリスが出演した『シン・シティ』に出演

    • アメリカ取材旅行を振り返る

      2023年8月25日から9月14日まで、書き下ろしの単行本取材のためアメリカを取材しました。 正確に言うと取材はロサンゼルス市内のみで9月4日まで。残りは残りはニューメキシコで観光です。 今更感がありますが、取材の様子をツイートで振り返ってみました。 ▲ じつは悪名高いサウスセントラルにあるロシア人経営のゲストハウスに泊まったのでした。 スタッフのアテンドがなく、メールでのインストラクションのみという大ざっぱなチェックインでした。泊まっている人は大勢いたんですけどね。 黒人

      • リトルメディア(いわゆるZineのようなもの)をつくりました

        久しぶりに冊子を作りました。 サイズ: 175 mm × 257 mm 製本仕様:無線右綴じ 背幅:2.7mm ページ数:47P カラー:全ページモノクロ 参考URL:https://repozine.blogspot.com/ 以下、内容の一部をちら見せいたします。 (*実物は全ページモノクロです) オンライン通販しています! 1部=¥750(税込・送料別) 以下のリンク先からお求めください。 店舗でのお求めは、以下の各店でどうぞ。 タコシェ(中野)http:/

        • ブランディングと出版に関して相談されました

          フリーランスのブックライターの看板を掲げていると、以下のようなコメントを寄せられることがあります。 実際のやり取りを一部編集しながら、僕なりの回答を提示してみたいと思います。 ●回答 ご相談に乗ることは可能です。 ご著書の内容や方向性、コンセプト、アピールしたいこと、といった部分は決まっているでしょうか? (こうしたことは、インタビュー中にはっきりしてくることもあります) 電子書籍で一般的な2万字以下の場合、1〜2回程度インタビューさせていただきます。 (その後、メ

        マガジン

        • 「ヨコハマメリー学」への誘(いざな)い
          32本
        • ライティング歴15年超えの書き手が執筆のコツをまとめてみた
          13本
        • ライター・イン・レジデンス
          14本
        • 過去の仕事関連
          14本
        • ダークツーリズム・ガイド
          2本
        • ディズニーランドの町のジャック・ケルアック
          6本

        記事

          9年ぶりのアメリカ取材へ

          次に出したいと考えている本の取材のため、今月25日から9年ぶりにアメリカに行きます。具体的な行き先はロサンゼルスで期間は3週間。アメリカへの取材旅行は3回目です。 今回はかなり勝負かけていまして、30分程度ですが、現地で発表もします。 ただ今回の渡米にあたって驚いたのが、宿泊費の高騰です。どのホテルも1泊$200〜300します。9年前フロリダに行ったとき使ったモーテルの値段を確認したところ、2倍に値上がりしていて唖然としました。 ドミトリーでさえ$70が相場という惨状で、

          9年ぶりのアメリカ取材へ

          ライターが自分の本を出すために会社をつくることは現実的か?

          近年一人出版社や夫婦で経営するなどの小規模出版社が話題になっています。 有名どころではミシマ社さんやアタシ社さんがありますね。 ではライターが自分の本を出すためだけに、出版社をつくることはありでしょうか? 超有名な先行事例があります。 「ゴルゴ13」のさいとうたかを先生のリイド社です。 リイド社はさいとう先生が「ゴルゴ」を発表するためだけにつくった会社なのです。 実際問題として「ゴルゴ」の連載を続けるためには雑誌が必要です。そして雑誌はさいとう先生の漫画だけでは枠を埋め

          ライターが自分の本を出すために会社をつくることは現実的か?

          小説家・瀬名秀明氏による論文「港のマリー」を拝読する

          100万部を売りさばいたホラー小説『パラサイトイブ』(1995年)で知られる小説家・瀬名秀明氏。第16代日本SF作家クラブ会長でもある同氏が、拙著を読み込んで論文をものにしているのを見つけた。 じつに1万4千700文字も費やして日本における「港のマリー」という文化現象について論じている。 当然ながらメリーさんにも光を当てており、じつに読み応えがある。 『白い孤影』は一般読者の読み違えが酷く、変に誤解されていると感じる。 たとえば、もし仮にメリーさんが平成の世の中に生まれ

          小説家・瀬名秀明氏による論文「港のマリー」を拝読する

          「アートの町」黄金町と土方巽のつながり

          舞踏(暗黒舞踏)の創始者・土方巽。秋田出身で東京で活動し、熱海に墓があるこのダンサーが、わずか1年という短い期間ではあるものの、横浜で暮らしていたことはあまり知られていない。 土方が暮らしていたのは、1960年の「麻薬銀座」と言われた時期の黄金町であった。 当時の住まいの所在地は「横浜市中区赤門町1-12 赤門荘」である。建て替わってはいるものの、ここに今も「赤門荘」というアパートが建っている。土方は妻の元藤燁子と2階に住んでいた。 このアパートや当時の土方夫妻の暮らし

          「アートの町」黄金町と土方巽のつながり

          街中にスペースを借りました

          note はたくさんのライターさんが利用しているわけですが、皆さんリアルな世界ではどうやって露出機会をつくっているのでしょうか? ひとつの試みとして、地元横浜で自分で書いた本の展示・販売スペースを借りてみました。 日本郵船歴史博物館のそばにあるコワーキングスペース「mass×mass」の一角に設けられた「ローカルブックストアーkita.」の1マスを11月から借ります。 コワーキングのなかの場所ということもあり、今後はここでイベントやワークショップなどを行うかも知れません

          街中にスペースを借りました

          Audibleの自費出版を請け負う

          以下、自分へのメモを兼ねた投稿である。 近年「kindle出版プロデューサー」を自称して大々的に自己プロデュースしている人たちがいる。 はっきり言ってkindleでの電書のリリースは、少しネット検索すれば誰にでも出来る。 それでも敢えてお金を払ってまで「kindle出版プロデューサー」を利用する意味があるとしたら、それはダイエットと同じ理由からだろう。つまり書くモチベーションを維持するためだ。本を出すという行為は、誰もがチャレンジするダイエットと変わらない営みになってい

          Audibleの自費出版を請け負う

          ノンフィクションというジャンルの取材におけるメモの取り方について【音声配信】

          僕は横浜市在住です。 同じく横浜市在住のライターである丘村奈央子さんの音声配信番組に出演しました。4回に渡ってノンフィクションにおけるメモの取り方について話しています。 ノンフィクションはルポルタージュとも言いますが、主に時事問題や社会的なトピック、歴史的な事件の検証などを現地に足を運んで書くジャンルです。いわゆるジャーナリスティックな文章が該当します。 丘村さんは企業専門のライターさん。一般メディアに書くようなことはせず、企業と直取引しながらライティングしています(丘村

          ノンフィクションというジャンルの取材におけるメモの取り方について【音声配信】

          【出版 Tips】 印税率や部数を下げれば企画は通る

          以前、「本を出したい人のための、出版エージェントまとめ」という記事を書きました。 実際に自分でエージェントをつかったので、その経験から導き出した出版のコツについて軽く書いておこうと思います。 最初に結論を書いてしまうと、 売れそうなネタを持っていない限り、エージェントを使うのは時間の無駄 印税率や部数といった条件を下げれば、企画は通りやすくなる ということが分かりました。 ●売り込みは大変。だから外注に出してみた 僕はノンフィクション作家です。 いままで3冊著作

          【出版 Tips】 印税率や部数を下げれば企画は通る

          後の祭り

          2月、3月と、ライターになってからもっとも忙しい日が続いている。はっきり言えばテンパっている。 〆切が連続しているとスケジュールがタイトだ。 そんなとき突然スカウトメールが来て、嬉しいと言えば嬉しいけれど、〆切前で面接に行く時間がない。 「一旦保留にさせて下さい」と言ったら、今日「別の人に決まったのでこの件はクローズしました」と言われた。 結構有名な媒体の仕事で、週3日で月24万円というなかなかの条件。 後の祭である。

          企画書「頼朝もびっくり! 戦場で刀を使わなかったサムライたち〜まちがいだらけの鎌倉武士」

          以下のような本を出したいのですが、興味のある編集者さんいますか? (Web媒体の署名記事でもよいです) ベースとなった取材記事は以下の通りです。 ●企画概要  現在 NHK の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』が放映されている。そこで描かれているのは平安末期から鎌倉時代に掛けての武士団の姿だ。しかしそこで描かれているサムライの実際の姿は、我々がイメージするものとは大きく異なる。  具体的に言うと ・戦場で武士は刀を使わない ・重いと思われている鎧だが、実際は十二単よりずっと

          企画書「頼朝もびっくり! 戦場で刀を使わなかったサムライたち〜まちがいだらけの鎌倉武士」

          ブックライターになりたい その2

          以下の記事のつづきである。 前回の記事の末尾で「上阪徹ブックライター塾」に申し込むかどうか迷っていると書いた。 結論から言うと、申込みは見送ることにした。 理由は以下の通りである。 上記の話を受けて書くと、足りない部分は、他の参加者の成果物と見比べることで埋めていくという形になるのだろう。つまり上阪さんが教えてくれることよりも、他の受講者との切磋琢磨の部分の方が価値があるのではないか。僕にはそう感じられた。 だから受講するなら「上阪さんの講義」に、というよりも塾という

          ブックライターになりたい その2

          デビュー作で50万文字の本を書き上げて掴んだこと

          Web ライターと呼ばれる人の多くが、「文章を書くのが好き」とか「自由な働き方に憬れて」とか「憧れのライターさんみたいになりたくて」といった理由から書く仕事に足を踏み入れたと思う。あるいは「小さな子供がいて外で働けないから」という観点から始めた人もいるかも知れない。 僕の場合はまったくの偶然だった。 ときは2000年。いまから20年も前だ。まだブログは影も形もなく、Web媒体もクラウドソーシングも存在しなかった。マイクロソフトの「ホームページビルダー」で「ホームページ(当

          デビュー作で50万文字の本を書き上げて掴んだこと