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子供にかける言葉に要注意!その発言が子供の成長を妨害しているという研究。

いきなりですが,質問させてください。

テストでいい点を取った子供に対して,なんて声をかけますか?

スポーツでいい成績を残した子供に対して,どんな声をかけていますか?

子供のことを思ってかけている言葉が,もしかしたら将来の成長を大きく左右させているかもしれません。そんな子供の成長について,様々な研究を行っているのが,『MINDSETマインドセット「やればできる!」の研究』の著者でもあるキャロル・S・ドゥエックさんです。

この本については,waka120さんが紹介してくれているので,ぜひこちらを参照してみてください。

この本によると,人間は二つのタイプに分けられます。

「硬直マインドセット」=「自分の能力を繰り返し証明せずにはいられない」タイプ

このタイプの人は,学校の成績ばかり気にする人,スポーツの成績だけを評価する人だと言います。つまり,他人からどう評価されているかどうかを気にしている人たちです。著者であるキャロル・S・ドゥエックさんは,この「硬直マインド」な人たちは,うまく成長できないと述べています。

一方で,困難な状況でも,成長できる人間のタイプを下のように呼びます。

「しなやかマインドセット」=「人間の基本的資質は努力次第で伸ばすことができる」と考えるタイプ

このタイプの人は,人はそれぞれ生まれ持った才能や性格が違うことを認め,経験と努力によって,大きく成長できるとと考えています。よって,このタイプの人は,他人からの評価よりも,自分がどれくらい成長できたのか,学ぶことができたのかに焦点を当てています。なので,このタイプの人たちの頭の中には,自分が常に新しいことを学べているか,それが重要だと言います。

この人間の二つのタイプが,子供のしつけとどう関係しているのでしょうか。子供は常に親の影響を受けています。親の教育が子供にも影響を及ぼすという事です。言い換えるならば,親がうまく誘導することができれば,子供のマインドセットを「硬直」から「しなやか」に変えられるのではないかということです。誘導と言っても,何か心理的なアプローチをとるのではなく,自分が子供にかけている言葉を少し意識して変えるだけでいいのです。

では,具体的にどうすればい良いのか。キャロル・S・ドゥエックさんは,

子供,生徒を褒めるときは,成果や才能ではなく,その努力とプロセスを褒めよう

と述べています。

例えば,子供がテストでいい点数を取った場合,

✕「あなたは本当に,頭がいいわね!」

というように,子供の生まれつきの能力に対して褒めるのではなく,

〇「いつも一生懸命,集中して宿題をしているおかげだね!」「わからないところを先生に質問していたことが良かったのかもね!」

というように,子供の努力や経験が成長につながっていることを褒めてあげるのです。

またキャロル・S・ドゥエックさんが,何百人もの子供たちを対象に行った研究では,

頭の良さを褒めると,学習意欲が損なわれ,ひいては成績も低下した

という事が明らかになっています。このことからも,子供に対して,どんな言葉をかけるべきかが分かったと思います。成果や才能ではなく,その子の努力や経験を褒めてあげることで,子供の成績が向上し,さらに向上心も高まっていくと考えられます。

以上のように,子供にかけてあげる一言で,子供の成長を手助けできるということがわかりました。「才能ではなく,努力や経験を褒める」を意識して,皆さんの生活にぜひ活かしてもらえればと思います。また,この努力や経験に注目する方法は,自分に対しても使えると思います。例えば,自分が会社でいい成績を残しているなら,「それは自分の才能のおかげだ!」と,自画自賛するのではなく,「あの時,あんな工夫をしたおかげではないかな!」と自分を客観的に見て,分析してあげることができると思います。


最後に,ぜひ今回の知識を自分と照らし合わせて,実践してみてはいかがでしょうか。また,この知識をさらに詳しく掘り下げてみたい方は,ぜひ本を読んでみてはいかがでしょうか。TEDトークでは,著者のキャロル・S・ドゥエックさんのプレゼンもあります。ぜひ,ご賞味あれ。

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