柳葉あきら

漫画家・漫画アナリスト。 漫画描いたり 専門学校で教えたり大学で教えたり。いろいろ考えたり話したりします。

柳葉あきら

漫画家・漫画アナリスト。 漫画描いたり 専門学校で教えたり大学で教えたり。いろいろ考えたり話したりします。

マガジン

  • 漫画教育を考えよう

    漫画家をやりながら、漫画の専門学校の講師をしています。 大学の准教授をしたり 海外の漫画学校に教えに行ったりしてます。 その中で教育というのを、真面目に考えよう、もっといい教育はできないかと考えるようになりました。 その様々なことを。少々堅苦しいです。

  • 最強(たぶん)漫画で漫画術

    漫画の、特にコマ割関係に特化した技法について漫画を使って説明してます。 実践的ですよ(たぶん)。

  • バットマン戦記

    急に思いついてバットマン漫画を描いてしかもそれをDCコミックに売り込んでみようというリアルタイム記録。思いつくたび後進します。

  • ぶらぶら日録 専門学校編

    講義の前に予告漫画を描き続けています。 専門学校に勤めて10年。ずーーーっと。 予告だけでなく漫画の考え方、その折々の気になったことも描いてます。 下書きなし・ボールペン一発描き、1時間以内 というのを自分の課してます。 ああ、しんどい。

  • 似顔絵イラストレーション

    子どもの頃にですね、 イラストレータ和田誠さんの似顔絵集『PEOPLE』1、2をみてですね、似顔絵すげえって。 自分でも描いてみようってコツコツ描ききました。マンガよりも長くやってます。 ここにアップするのはここ5年くらいに描いたものかな。 お仕事あったらやりますよ~。

最近の記事

フランスの日本漫画現在地点

フランスでの日本漫画の進化はすごいもので もうフランスで生まれてフランスで消費されている日本漫画がたくさんある。コロナ時期(2021年)にマクロン大統領が「これで文化活動や勉強をしてくれ」って学生に一人当たりカルチャーパス300ユーロ配ったら、悉く漫画本購入で消えたそうだ(最初の3週間で50万冊の漫画本が売れたらしい)。  そんなこんなもあって、フランスの漫画の進化ぶりったらビックリしちゃうものだ。ある程度の大きさの街にいくと漫画の専門店まである。そこには日本だけでなくフラ

    • 漫画家、御雇外国人になる

      ここ数年の恒例行事だが、フランスに漫画を教えに行ってきた。今回は今までで最長、4週間。時間数にして100時間である。 日本の漫画業界のフレッシュな情報に飢えているフランスの学生たちに漫画の技法を伝えながら、一年間で仕込んだ業界話やデータを見せていく。フランスの学生たちは熱意を持ってそれを吸収しようとする。 「明治期、日本に来た御雇外国人はこんな感じだったのかも」と考えた。スエズ運河通って、インドア亜大陸かすめて、南洋の島々を抜けて、辿り着いた先に目をキラキラさせた若者たちがい

      • 自分で自分の漫画を作る

        と言っても、同人誌を作るわけではないです。 過去にやった作品で単行本になってないものを単行本にしよう、と 何年も前から考えていた、それを実行したのです。 作品は『笑え、ゼッフィーロ』。 週刊連載で370回7年半に及んだ。 連載途中にはいろいろあった。海外旅行に行った先からデータ入稿したり 家人が重い病気になったり、 母が亡くなったりした。 母が亡くなった時は葬儀の合間見て入稿してて、父に怒られた。 その父も亡くなった。 編集プロダクションに頼んで、編集をして貰った。 毎回6

        • 漫画描く気あります?3

          (トップ画像はAIに作らせた「漫画専門学校の授業風景」。ものすごく圧迫感がある!) 自分が体調不良で漫画描く気がなくなったのを良いことに 「描く気と描く材料の組み合わせ」 を並べてみて、対策を考えていくひどく自己中心的な連載。最終回。 1 描く気がある + 描く材料がある 2 描く気がある + 描く材料が今はない 3 描く気がある + 描く材料が見つからない 4 描く気がない + 描く材料がある 5 描く気がない + 描く材料が今はない 6 描く気がない + 描く材料が見つか

        マガジン

        • 漫画教育を考えよう
          40本
        • 最強(たぶん)漫画で漫画術
          60本
        • バットマン戦記
          11本
        • ぶらぶら日録 専門学校編
          21本
        • 似顔絵イラストレーション
          67本
        • なんでもアナリシス ネタバレあり
          11本

        記事

          漫画描く気あります?2

          (トップ画像はAIで作ってみた「漫画専門学校」。なんだこれ?) さて、自分が体調不良で漫画描く気がなくなったのを良いことに 「描く気と描く材料の組み合わせ」 を並べてみて、対策を考えていくひどく自己中心的な連載。 1 描く気がある + 描く材料がある 2 描く気がある + 描く材料が今はない 3 描く気がある + 描く材料が見つからない 4 描く気がない + 描く材料がある 5 描く気がない + 描く材料が今はない 6 描く気がない + 描く材料が見つからない のうちあたま二

          漫画描く気あります?2

          漫画描く気あります?1

          (トップ画像はAIで作ってみた「漫画専門学校の漫画の先生」。AIらしく指が変) ない時だってありますよね。ボクは二ヶ月くらい喘息で咳と痰に苦しんでてスッカリやる気がこそげ落ちてしまいました。専門学校の先生は日が来ればいかなきゃいけないので何とか続けていましたが。 そんなこと思ってたら思いついたのが「描く気と描く材料の組み合わせ」。下に列挙してみます。 1 描く気がある + 描く材料がある 2 描く気がある + 描く材料が今はない 3 描く気がある + 描く材料が見つからない

          漫画描く気あります?1

          縦スクロール漫画の画面構成の特質

          突如縦スクロール漫画について話す。 「ウェブトゥーンって言わないのか?」 と、疑問を持つ方もいるだろうが、この小文は縦スクロールという事象も含めているのでそれで通す。 縦スクロール漫画をほとんど読んだことがない。描いたことは……6年くらい前に学生にいろいろ話すための経験として、comicoに何本か掲載したことがあるだけ。あまりに勝手が違うのでそのまま立ち入らなくなってしまった。 最近『漫画の未来』という本を読んだ。見開き漫画と縦スクロール漫画の商業的な展開について語っていた

          縦スクロール漫画の画面構成の特質

          漫画編集者による意味のよくわからない言葉から漫画の本質に近づいてみようのコーナー10「そのキャラクターである意味がわからない」 2

          実は続きがある 前に 「キャラクターの状況より心情を描こう」 と言ったけど、実はまだ続きがあります。 それはキャラクターのどういう心情にフォーカスするか です。これは実は割りに簡単で キャラクターが大事な選択を迫られてる時の心情にフォーカスする です。 ストーリー漫画ではそこが読者にとってもっとも面白いところだからです。 数ページのお話しでもストーリーがあるなら、必ずこれを盛り込む。 「自分の作品のどこがそれかわからない」 という場合もありますが、その時は繰り返し読み直して

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          バットマン戦記11 KARATE BATMAN

          この時点でDCへの売り込みが上手くいってるわけではないけど、ゴールデンウィークだし実際に作ったネーム……ストーリーボードを公開してみよう。全220ページ予定の第1幕分。1ページ目は扉絵なので本文2ページ目から始めています。アメリカでの出版を目指しているので向かって左側から始まります。 お読みになった方、コメント下さると嬉しいです。 KARATEBARTMAN

          バットマン戦記11 KARATE BATMAN

          ぶらぶら日録 専門学校篇 2023年度2年生特別講義回

          多人数相手では出来ないゼミナール形式をやらせてくれ、という要望を教務が飲んでくれて成立した特別講義の予告です。OBでプロになってる人も交えて、激アツのゼミナールになりました。 よかったよかった。

          ぶらぶら日録 専門学校篇 2023年度2年生特別講義回

          ぶらぶら日録 専門学校篇 2023年度2年生第十五回

          これが本来の授業の最終予告。でもこの年度はもう一回、特別講義のための予告があります。

          ぶらぶら日録 専門学校篇 2023年度2年生第十五回

          ぶらぶら日録 専門学校篇 2023年度1,2年生第十…何回 ?

          ぶらぶら日録 専門学校篇 2023年度1,2年生第十…何回 ?

          ぶらぶら日録 専門学校篇 2023年度1,2年生第十二回

          ぶらぶら日録 専門学校篇 2023年度1,2年生第十二回

          ぶらぶら日録 専門学校篇 2023年度1,2年生第十一回

          ちょっとこの頃の絵のひどさに我ながらビックリ。相当慌てて描いてる模様。まぁいいか。

          ぶらぶら日録 専門学校篇 2023年度1,2年生第十一回

          漫画編集者による意味のよくわからない言葉から漫画の本質に近づいてみようのコーナー9「何が言いたいのかわからない」

          いや、オレはお前が何を言いたいのか、わからない 本当に良く聞かれる言葉 「何が言いたいか、わからない」 についてである。 初めてこれを聞いたときは 「そんなにボクの表現の仕方が悪いのか」 と自責の念に駆られたけど、今は 「ボクはアンタが何を言ってるかわからないよ」 と、他責の心持ちで聞いている。 なんでこんな偉そうに聞いてるかっていうと、ボクの中で編集者の機能ってのが 「問題を摘出する人」 というふうになってきてるから。問題を上手く摘出して、それに対し漫画が対策を講じ、さら

          漫画編集者による意味のよくわからない言葉から漫画の本質に近づいてみようのコーナー9「何が言いたいのかわからない」

          漫画編集者による意味のよくわからない言葉から漫画の本質に近づいてみようのコーナー8「もっと絵を上手くした方が良いよ」

          ふざけんなよ! そんな偉そうな事言うならお前描けよ! 描けるようになったら言えよ! と、言いたくなるけどそれでは橋下徹くらいの知性になってしまう。そして漫画家としての立場を自ら放り出すことになってしまう。 編集者は編集者だから言えることがあるんだ、と思ってこの言葉を拝受し、分析していく方がいいと思う。 じゃあ、上手いってなんだ? まず考えて欲しいのは編集者が言う「絵を上手くする」「上手い絵」ってのはなんだ?って事であろう。 例えば上はフランシス・ベーコンというイギリ

          漫画編集者による意味のよくわからない言葉から漫画の本質に近づいてみようのコーナー8「もっと絵を上手くした方が良いよ」