掴んだら駄目!!
介護の仕事をしていると、どうしても利用者さんが不穏な時などがあります。場合によっては、介護職員に手を上げたりする事もないわけではありません。
今回は利用者さんが不穏時でかつ暴れたりする場合の対応方法をいくつかお伝えします。
1.掴まない!
利用者さんによっては不穏時に手を振り払ったり、場合によっては介護職員に乱暴を働く方もおります。
防衛本能から、どうしても利用者さんを落ち着かそう、抑えようと身体や腕を掴んでしまう事はあるかもしれません。
しかし、高齢者は老化により毛細血管が弱く内出血を起こしやすくやすくなっております。最悪、虐待を疑われない為にもプロとしては利用者の身体を掴むという事は基本してはいけません。
1-1.老人性紫斑
こちら、亡くなった私の祖父の前腕写真です。かなり内出血が起きているのがわかります。身体拘束もされストレスが溜まっており、施設の暴れん坊となってしまいました。
テレビを押し倒したというくらいなので、相当なものでしょう。しかし、お世話になった施設には申し訳ないですが、あまりに目立つ内出血です。
勿論、絶対的な事は事は言えませんが、老人性紫斑だと思います。それにより、外圧がかかり内出血を起こしたのでしょう。
実際どのようなケアがされていたかはわかりませんが、このような場合、自身でかけた外圧であろうと介護職員がかけた外圧であろうと、場合によっては大問題になりかねません。
2.掴まない、ではどうする?
掴まないで、不穏な利用者さんを落ち着かせるにはどうしたら良いでしょうか。
2-1.そもそも不穏にさせない工夫
それが出来れば苦労しないでしょうが、暴れる利用者さんも24時間不穏で暴れている訳ではないはずです。
どのような事を嫌がり、どのような事に不穏になるのかが介護職員で共有されているはずです。
ケアカンファレンス(担当者会議)等で不穏にさせない対応方法を話合っていることでしょう。
まずは、それに従って、ケアしたり、コミュニケーションを図るべきです。
逆に、それすら現場にて指針がないようでは正直、介護事業所としてのレベルが知れるところです。
勿論、利用者も人間である以上気分もありますし、不穏な事もあるでしょう。しかし暴力をふるったり、暴れたりといったところは事業所や介護職員の努力により防ぎたいものです。
2-2.時間を置いて様子をみる
2-1に準じます。工夫の中のひとつで時間を置きます。
今すぐに止めないと、居室のものを破壊したり、本人や他の利用者の身の危険がある場合をのぞき、時間をおいて落ち着くのを待ってみます。
状況によっては冷静になり、通常のコミュニケーションが取れるでしょう。
私達の人間関係でも時間の経過により、冷静になり解決する事もありますね。
ある意味、それと大して変わらないでしょう。
2-3.利用者が暴れてしまった時は複数で対応する
それでも、急に不穏になり暴れてしまったり咄嗟に手が出て対応に困る時もあります。そういった時は1人で何とかしようとすると、どうしても身体を押さえつける為に掴んでしまうリスクがあります。
他の介護職員や、現場職員を呼び対応する事がのぞましいでしょう。
他の職員がくるまでに利用者さんを押さえなければいけない時は身体を掴むのではなく、抱きかかえるようにする事が一番ですが身の危険を感じてまで対応する事はありません。場合によっては逃げる事も必要です。
そこは、是非臨機応変に対応して欲しいところです。
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