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ウルトラトレイルランナーがウォーキングイベントを開催する理由

少し長く走れるだけ

人を「〇〇系」と分類するのを良しとしているわけではありませんが、あえて自分をカテゴライズすると僕は「ウルトラトレイルランナー」という括りになります。トレイルランニングというのは簡単に言うと山の中を走るマラソン。最近では認知度も高まってきて、民放の番組やYoutubeなどで映像を見たことがある方も多いのではないでしょうか。

そのトレイルランニングのうち、「ウルトラ」と冠詞がついている場合、走る距離は100km以上または100マイル(およそ160km)を指すことが多いようです。正確な定義は特にないようですが。

過去にこのウルトラの距離のトレイルランニングを(レースや自主企画で)何度も走っているため、世間的には「山本=ウルトラトレイルランナー=一晩中山の中を走れる人」になるようです。仕事上、これも1つの強みになるので否定することはしません。

ただ実際に走ってみるとわかりますが、ウルトラトレイルランニングはそこまで難しいものではありません。一般的なスポーツのような専門技術も大して必要ありませんし、幼少期の経験の有無もあまり関係ありません。

トレイルランニングの競技動作は「前方に移動し続ける」ことだけなので大人になってからでも相応の練習と生活習慣を整えれば誰にでもできます。

僕の実感としては、世の30代男性平均よりも「少しだけ長く走ることができるくらい」なので特別感も何も感じません。カメラが趣味で少しだけ上手に写真が撮れる、そんな感じです。

運動に対して消極的な現代人

過去に自分の足と意思で進むことの尊さを書きました。

※現在、初沢3耐は休止中です。再開未定。

まだ登山道に慣れていない子どもが未知なるフィールドに自らの足で進む1kmの方がよっぽど価値があります。(知らない場所、しかも山に進むって結構怖いですよね)
また、怪我や病気などでうまく歩けなくなった方がリハビリを経て1時間かけて1周してきたならその価値は何事にも代え難い。

上記note記事より抜粋

運動は健康の3大要素に含まれるもの(あと2つは栄養と休養)。
しかし、栄養と休養と大きく違うのは自分で体を動かすしか方法がないという点。
栄養と休養はお金を積めばそれなりに得ることができます。良い食材を購入したり、経済的なゆとりがあれば仕事をしないで睡眠に当てることができるなど。

栄養と休養はお金で買える

いくらお金をかけてパーソナルトレーナーを雇ってトレーニングメニューを組んでもらっても、その本人がダンベルを持ち上げる、トレッドミルを走るなど主体的に動かない限りは全く効果が出ません。トレーナーはそのモチベーションをあげたり怪我をしないような効率的なメニューを作成するサポート役以上にはなれません。

どれだけ優秀なパーソナルトレーナーがいてもあなたが上腕二頭筋に力を入れなければたった1kgのダンベルでもピクリとも動かない

食事と睡眠には気を遣っているのに運動は全くしないという方。細かな説明は省きますがこういった方はなかなか健康状態が改善しづらい。

健康は栄養だけでも休養だけでももちろん運動だけでもダメで、結局のところは「バランス(中庸)」が大事。そのバランスを整える上で運動が欠如している方が多いのが現代社会。

笹川スポーツ財団の調査によるとランニングを週1回継続できている方は5%ほど。調査は日本の全人口を対象としたものではありませんが、おおよそ近い数字なのではないかと思います。

それくらい運動に対して消極的なのが現状です。

運動弱者

運動弱者とは
・スポーツおよびスポーツをする人に対してネガティブなイメージがある
例:体育会系のノリが苦手、汗かくのがいや、体育の授業で嫌な思いをした
・日常生活で運動を全くしない
・体を動かすことそのものが嫌い
・休日は家から出たくない、疲れて出る気力がない
など運動に身体的・心理的距離がある方の造語

なんか悪意のある名称ですが、ここからあえてそう呼びます。

日常的に運動をしている方に関してはさほど問題はありません。スポーツで怪我をする程度なら健全なものです。アスリートも同じ。生活の質や健康に害が及ぶレベルの話はほぼなく、たいていは前向きな悩みがあるだけです。
試合に出るためにどうすれば良いか?大会で入賞するためには何をするか?など解決の方法が明確、かつ本人にモチベーションがあることがほとんどなので解決は全く難しくありません。

運動弱者の場合、もっと健康レベルが低く、生活の質が著しく低下し、日常生活に支障が出ていることも多々あります。階段を登るだけでも息があがる、いつもイライラしている、集中力がない、下痢や便秘が続く、眠りが浅い、気分の落ち込みがあるなど心身の不調全てが当てはまります。
尚且つ、運動する気力が出ないのでこちらが無理強いしたところで北風と太陽状態。事態が好転しません。

アスリートの問題解決は簡単、運動弱者の方が難しい

この運動弱者にどう運動を取り入れてもらうか?をテーマとして提案したのが「高尾モーニングラン&ウォーク」です。

高尾モーニングラン&ウォーク

イベント概要

24年11月30日から2月22日までの毎週土曜日の朝に超初心者向けランニング・ウォーキングを行います。

25年3月2日に開催されるホワイトリボンラン2025東京八王子拠点のお手伝いをさせていただいているのもあり、そのチャリティランイベントに参加できる体力作りをしよう、という目標のプレイベント。

※ホワイトリボンランへの参加は自由

◯開催日時・期間

11/30~2/22の毎週土曜日
※12/28, 1/4は年末年始のため開催なし

◯スタート時間

AM9:00スタート(集合AM8:45~)

◯集合場所

KO52TAKAO 1Fモスバーガー前
〒193-0845 東京都八王子市初沢町1231-35 京王高尾線「高尾駅」南口徒歩2分

◯スケジュール

・AM8:45 集合開始
STRIDE LAB TAKAO参加時はこの時間から4F店舗にてレンタルシューズ利用可能(無料)
・AM8:50~9:00準備運動(自由参加)@1Fモスバーガー前
・AM9:00~45ご挨拶・スタート
ウォーキング・ランニンググループに分かれてスタート
それぞれ3km, 5kmほど
・AM9:45 ゴール、自由解散

◯参加費
無料、申込不要

運動弱者がメインターゲット

これまで多くのランニングイベントを開催してきましたが、たいていは元々ランニングをしている方向けのもの。運動弱者に向けたイベントは初です。

ランニングを始めたいと思っても、もともとランニングをしている方が多いグループには入りづらさがあったり、体力的な心配があるため足が遠のいてしまう。

その気持ち、よくわかります。自分の経験していない場所に飛び込むのって勇気が入りますよね。あと、スポーツ集団独特な空気感が苦手というのも何となくわかります。(陽キャが多そう、とか。僕もあまり得意ではない。)

ですが、運動するにしても1人で始めるよりも複数人で行う方が継続率が高いと言うデータもあるので、運動未経験や運動習慣のない方がたくさん集まれば「みんなで渡れば怖くない方式」で楽しんでもらえるのではないかと考えています。

もちろん普段から運動を楽しんでいる方も歓迎ですが、運動弱者を優先して対応するのでその辺ご理解ください。

健康への意識を持つこと

このイベントではランニングだけではなく、ウォーキングも行います。3km程度なので近所の公園に行って戻ってくるだけで終わります。

え、それだけ?

いいんです、それで。重要なのは「ウォーキングをする」という目的のために土曜日の朝に着替えて外に出るということ。それだけでおめでとうございます、と言いたい。

それくらい最初は運動に対するハードルを下げた方が結果的に長く続きます。

運動そのものは朝日を浴びながらウォーキングするだけでも十分。

そのために前夜少し早く寝るだとか、夜更かししないとか、歩いた後に美味しいコーヒー飲もうかな、なんて普段のライフスタイルに少しでも前向きで健康的な変化が生まれること。この意識の変化が大事。

運動を介して健康に対する意識を変えるのが目的

ウォーキングとウルトラトレイルランニングと東洋思想

ウォーキングとウルトラトレイルランニング。
誰でもできるのと選ばれた人しかできないもの。
楽なのとハードコア。

何となく正反対にありそうな気がしますよね。でも、どっちも根本は同じ。

『自らの意思と自らの足で前に進むこと』

やることは共通しています。

僕は長年トレイルランニングを楽しんできましたが、最近、街中を少し歩くのも楽しいと感じるようになりました。おそらくこの心理的変化は子供が生まれてハイハイ→歩く→走るという一連の成長を目の当たりにしたことも影響していると思います。

東洋思想では「陰極まれば陽に転じ、陽極まれば陰に転ず」という言葉がありますが、それに当てはめると、走り続けたことで歩くのが楽しいと感じるようになり、またそのうち走るのが楽しいと感じる時期がグルグルと巡るようになる。

陰↔︎陽
ウォーキング↔︎ウルトラトレイルランニング
全てはつながっている

極陽であるウルトラトレイルランニングをしたことで極陰であるウォーキングに原点回帰。そんな状態です。

なので普段運動をしない方がこの循環の中に入ってもらえれば、あとは歩きたい方は歩く、走りたくなったら走る、と自立した健康につながると思います。

イベントは触媒。健康の自立が目的。

体力があって損はない

ホワイトリボンランのYoutubeで被災された方のエピソードがありましたが、結局のところ「自分の身は自分で守る」しかないんです。みんなが緊急事態の時に誰かに守ってもらえるなんて考えない方がいい。

それこそ東京で大震災が起きたら環七と環八が閉鎖されますからね。車もおそらく大渋滞になるので自分の足で逃げ切れる体力は大事。

警視庁ウェブサイトより

日常生活でも体力の有無は生活の質に関係するのであって損はないんです。
ウルトラトレイルランニングまでとは言いませんが、歩き続ける力は最低限維持しておきましょうね。

ちなみにやま施術院のYoutubeでも「21日間縄跳びチャレンジ」という運動習慣作りの再生リスト作ってます。1人で気軽に始めたい方はこちらもオススメです。とにかく5分間縄跳びの時間を作る、それだけです。

お気軽にご参加ください

毎週土曜日の朝9時、たった1時間弱、まずはここから。
大事なのは運動そのものではなく、そこに至る過程(つまり、ライフスタイル全体)です。

どなた様もお気軽にご参加ください。

冬の朝、気持ち良いですよ。

ホワイトリボンラン2025東京八王子拠点 参加申し込みはこちら

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やま施術院 山本将也
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