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身体的健康のなりたち

一般的に、カラダの健康づくりには次の3つの要素が大切だと言われています。
栄養(食事)
運動(活動)
休養(睡眠)
これらの要素はそれぞれ密接に関わり合いながら、健やかなカラダの働きを作っています。

食事で摂った栄養は、生命活動のエネルギー源や、細胞代謝の材料となります。
運動することによって筋肉が発達して、生活に必要なカラダの動かし方を学習し、骨は太く丈夫になり、呼吸機能や循環機能が高まります。
睡眠時には消化吸収の働きが行われる一方で、成長ホルモンが分泌され、カラダ各部の修復が行われます。

これら3つの要素のバランスを整えることが、健康なカラダ作りの近道であると考えられていますが、観音整躰としては、ここにもう一つ大切な要素を加えたいと思います。
姿勢、すなわち外見の美しさです。
バランスの取れたキレイな姿勢こそ、カラダの健康を支える第一の要素である、と整体的には考えます。

崩れた姿勢はカラダを形作っている骨格関節のつながりを歪め、そこを通っている血液やリンパ、神経などカラダ各部を結ぶネットワークの正常なルートを塞いでしまいます。
血液の供給が滞れば、細胞はエネルギーを生み出す呼吸の働きができなくなってしまいますし、神経の情報伝達が妨げられれば、自律神経の切り替えがうまくできなくなるため、カラダが休息できなくなってしまいます。
休息ができなくなれば、組織内に疲労物質がたまる上、栄養が体内に行き渡らず、疲れた組織の修復も行われなくなります。
疲れたカラダを無理に動かそうとすれば、各部所の協力体制が上手に取れず、局所の筋肉にばかり負担が集中して関節を歪め、姿勢がさらに崩れていってしまいます。

カラダの働きを正常に戻そうとするためには、まずこのような負のスパイラルから抜け出さなければなりません。
そのために一番手っ取り早く他の何よりも簡単にできることは、日常の姿勢を正してみることなのです。

整った姿勢は、カラダに良い休養をもたらします。
良い休養は、カラダに適切な栄養を供給します。
適切な栄養は、カラダを自然な運動に導きます。
自然な運動は、カラダの整った姿勢を培います。

こうして、4つの要素間の負のスパイラルを正のスパイラルに変えることで、自然と身体的健康を高めていくことができるようになります。
また体調がすぐれない場合には、このスパイラルを逆向きに辿ることで、どこにその原因があるのか?を突き止め対処することもできます。

整体療法の基本的な考え方は、このように不調の根本原因を探り、その部分を調整することによって、身体的健康のスパイラルを正方向に向けなおす事にあります。
ただしこれら身体的要素以外にも、精神的要素や環境要素など不調の原因となる要因はいくつも考えられるため、もっと広い視野で大きな体系を作ることが必要となってくるのですが、まずこの章では姿勢を始めとする身体的健康の各要素について紹介していきたいと思います。

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