高齢世代の方も「元気な人」からプレッシャー感じることあるんちゃうかな?
①10代以下の子ども、学生
②20代から60代の社会人世代
③70代以上の高齢世代
僕は②にあてはまる。
繊細さんの話をする時はたいてい
①や②の文脈であることが多いと思う。
ヒトの身体・脳のスペックは狩猟採集時代から変わってないにもかかわらず、
ここ百年ほどの急激な情報過多や多様性の尊重、
少子高齢化や
グローバリズムや
バブル崩壊や
ロスジェネや
新興感染症や
その他さまざまな価値観の変化・時代の変化によって、
①や②世代を中心に
急に繊細さんという人種が爆発的に発生した。
…なわけはないと思っている。
確かに『繊細さん』の書籍は2018年初版で2020年に広まった。
「繊細さん」という概念自体はhighly sensitive person(エレイン・N・アーロン、1996)に始まるものだから、ここ数十年のヒトの新しい気質と捉えられるかもしれない。
でもね。
でもよ。
「繊細さん」はさ、
大昔から潜在的にいたんとちゃうかな?
「急に生まれた新人類」ではないと思う。
そんで「HSP」やら「繊細さん」やら
言い得て妙なカテゴリーが知れ渡って
「急に生まれた新人類」化されたんだろう、そうでしょきっと?
だとしたら。
だとしたらよ。
③にも当然「繊細さん」はいるだろう?
団塊の世代、
戦前・戦中の「産めよ増やせよ」世代、
「欲しがりません勝つまでは」世代、
さらには大正デモクラシー世代、
日露戦争世代に至るまで、
戦後復興のたたき上げのメンタルの人ばかりじゃないし、
学校で教師にひっぱたかれても歯を食いしばっていた人ばかりじゃない。
どの時代にも変化に追いつこうとし追いつけず苦悩した人がいたはずだし、
どの時代にも精神論中心の上の世代に懐疑的な人がいたはず。
寺子屋にも不登校のヤツ、きっといただろう。
だいぶ時代を遡りすぎたけどさ。
てことはよ。
③の中にも
「もうほっといてくれ」
「静かにさせてくれ」
そういう人はいる。
実際いる。
①・②の世代で「ぐいぐい来る人」にプレッシャーを感じる人がいるように
③の世代には「元気な人」にプレッシャーを感じる人がいると思う。
色んな施策の中でも「健康寿命の延伸」を厚労省は大義名分のひとつに掲げている。
「フレイルを予防し、寝たきりにならなず、病気を抱えずに長生きしましょう」
ということ。
急に話の軸が変わってきたけどさ。
僕ら理学療法士は健康寿命の延伸に寄与する仕事で、
対象者に健康のススメをする。
そして元々元気な人たちは、
周りの虚弱になりつつある人を巻き込んで、
一緒に元気になれるよう引き上げるという
メンターの役割を果たしてくれる。
それは紛れもなくいいことだ。
当人たちにとっても国にとってもいいことだ。
誰もが健康に近づくのだからデメリットは何もない。
しかし。
しかしよ。
元気な人に巻き込まれる側の人の中でも、
自分と元気な人のモチベーションの差や健康度合いの差に引け目を感じて、
一緒に運動に誘われても「イヤやなー」って思ってる人、
いるんちゃうかな…
いるよ絶対。
だから。
だからさ。
僕ら理学療法士は。
特に僕なんかは両方の気持ちが分かるからさ。
「元気な人」側の気持ちも分かるし「イヤやなー」側の気持ちも分かるからさ。
だから僕ら理学療法士は
それを踏まえた対象者の行動変容を促していく関わりが
より必要だなと思うわけ。
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