母に気合が入る時は
意識なく自分の顔が鏡に映った時「この人は誰⁉」と思ってしまう時がある。随分間抜けな顔をしていると思ったら「あれっ、私だった」と分かってしょんぼりしてしまう。
気が入っていないとこんな顔になるんだと思い知る。
人は何かに集中している時は、顔つきが違っている。私も仕事をしていた頃は、スキのない顔だった。案外その顔が好きだった。
現役の頃、アナウンサーの仕事を長くしていたので、いつも人に見られていると言う意識があった。しんどい時もあったけれど、今から思えばそのことで常に気合が入っていてシャキッとしていられたのかも知れない。
最近の私は本当に、自分でもびっくりするくらい間抜けな表情をしている時がある。
私の母は94歳。寝ている姿を見ると「お母さん、大丈夫かなー」と心配してしまうくらい、緩んだ顔をしている。しかしそんな母が驚くほど気合が入った顔をする時がある。それも一日に何度かあるのだ。
母の顔つきが変わるのは、イラストを描いている時だ。体の隅々にまで力が入っているのが分かるのだ。真っすぐな目をして、目をパカット見開いて描いている。
そんな気合が入った母の顔を見ていて、つくづく思うのだ。幾つになっても魂を込めて取り組む何かがある事はなんと幸せな事なのかと。
私もきっと、投稿のためにこうして文章を書いている時と俳句のナレーションを録音している時は、気合が入った顔をしているんだと思う。
私も母も好きな事があって本当に幸せだ。
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また明日お会いしましょう。💗
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