京都のよもやま話「嵐山古民家カフェの騒動とか」
大河ドラマ"光る君へ"第37回「波紋」観ました。
心の声
「なんだか この家がみすぼらしく思えた」
私も同じ感想を抱きました。え?まひろの家ってこんなにもしょぼかったっけって。このようなメタフィクション発言は一歩間違えただけで世界観を一気に崩壊させてしまいます。自然なセリフだったのでこれに関しては成功の演出と言って差し支えないでしょう。
単身赴任をしていた仕事熱心の父。
数年ぶりに我が家に帰宅して子から冷たい扱いを受けるのは『家族あるある』です。子は生まれたときから扶養者の世話になっているので養ってもらっているという感覚はありません。子育ての大半をおじいちゃんに任せてきたまひろ。賢子は当然母に反発します。しかも彼女は十歳という反抗期まっさかりのお年頃です。優しいおじいちゃんとお姫様と呼んでくれる従者に囲まれて十分幸せなのに贅沢言うな、とテレビに向かってつい口をだしたくなります。まぁまひろと同じ書物大好き娘ということなのでそう遠くないうちに老子の言葉「足るを知る」を学ぶことでしょう。あと本当は構ってほしいのにキライだと言ってしまうのは『青春あるある』ですね。素直になれない気持ちの描写はドラマでたびたび使われてきました。令和時代になってもなおこの演出が使用されるのは視聴者や読者の共感を得るのに適したモノだからになります。ほとんどの人が同じ道を歩んできましたからね。
誰もしたことがない斬新な表現をすれば作品は絶対面白くなる。
そう考えるクリエイターが時々現れます。大阪・関西万博にて750個の石をネックレスのようにつるす万博休憩所。その完成図を改めて見ました。やっぱり変でした。大河ドラマは極論を申すと「ありきたり」で良いのです。輝かしい実績と演技に定評のある俳優陣に豪華な設備、一級品の衣装・大道具・小道具が揃っていますからよほどのことがなければ失敗はしません。著名な脚本家が朝ドラや大河で大ゴケするケースを最近よく目にします。民放のワンクールドラマと同じ手法を用いてもうまくいきません。自我を作品に出して自己顕示欲を爆発させるなんて以ての外です。特に大河ドラマはチームワークが重要なので脚本家のこだわりに構っている余裕はありません。そもそも視聴者はそんなモノを望んでいません。歴史という偉大な原作があるドラマにおいて個性というの名のスパイスは一粒で十分なのです。
藤原伊周と隆家の兄弟ドラマ最高に面白いですよね。
史実では伊周はあそこまで四面楚歌ではなくて定子の第一皇子・敦康親王さまに慕われていたらしいです。ただソレだと道長との対立構造が曖昧になってしまうので大幅に改変されました。呪詛に勤しむ藤原伊周の傍らで、弟の藤原隆家は現実主義者として左大臣道長一派と真正面から向き合います。若い頃に過ちを犯した人物がのちに国を救う英雄になる。時代劇としてめっちゃワクワクする展開じゃないですか。織田信長や徳川吉宗も若気の至りでみんなに迷惑をかけてのちに大成しました。
追儺(鬼遣らい)のシーンとともに三代目のオリジナルキャラクターがついに登場しましたね。賢子が盗賊に興味を抱くシチュエーションは直秀とまひろのセルフオマージュになっています。イヤミな言い方をするならば柳の下の二匹目のドジョウを狙うですね。母が辿った道を娘はどう進んでいくのでしょうか。次回以降も楽しみです。
さて今回は京都のよもやま話を一つ、SNSで話題になった観光関連の話をおまけで語っていきます。
お茶を濁しているではないか。そう思われた方がもしかしたらいらっしゃるかもしれません。その通りでございます。残暑が厳しくて旅の記事が書けません。最高気温が25度前後あたりに京都へ出かける予定で、旅行記の投稿は10月中旬以降になるでしょうか。その日までお待ち頂けると大変うれしく思います。それでは私のエッセイをご覧くださいませ。
嵐山古民家カフェ騒動について
今年九月、京都嵐山に菓子専門店『シャトレーゼ』で購入したケーキをそのまま提供している喫茶店があると各種メディアが一斉に報じました。私は京都情報を時々チェックしているので2023年12月時点でその店の存在をすでに知っていました。
「一見さんお断りじゃないよ」
「京都の有名店は基本どこも親切」
「観光都市なので口コミは要チェック」
今年に入ってこのような情報発信をしていたのは、私の頭の中に嵐山の古民家カフェがこびりついていたからに他なりません。嵐山の日帰り旅で何度か話す機会はありました。だけど通りがかってもいない飲食店を槍玉に上げるのはさすがにどうかと思い今日までnoteに書くことはしませんでした。
先に結論を申しますね。
スナックやバーのお菓子やおつまみはほとんどが販売業者の許可なく提供しているモノです。嵐山の古民家カフェがやっていることはそれと同じなので法的にはなんの問題もない、と法律の専門家や弁護士の方々が話されていました。私はその説明に納得をしました。
喫茶店の経営者が中国人ということで騒ぎが大きく広がりました。靖国神社トイレ落書きや日本人学校男子児童死亡事件が発生したことで日本国内の嫌中意識はかなり高まっています。私は罪を憎んで人を憎まずという信念を持っていますが国籍を気にしない人はもちろん少数派で、多くの人は大量の外国人が日本に押し寄せてくることに大きな不安を感じています。落ち着いて考えてみてください。オーバーツーリズムだと言われている割には問題行動を起こしている外国人は思うほどいません。迷惑行為でいえば日本人のほうが多いくらいです。冷静になってみるとマスコミが外国人排斥を煽っているだけだということに気づくはず。ただ、江戸時代末期から明治時代にかけて尊王攘夷運動が盛んになり京都市内で暗殺が蔓延っていた頃がありましたから攘夷思想に染まる人が多いのは仕方ないことかと存じます。ちなみに余談になりますが長州藩って過激な攘夷派だったのに明治政府に参加して気づけば開国派に転じていました。まぁそういうことです。
騒動の喫茶店は古民家が並ぶ一角にあります。
嵐山のメインルートから外れた場所にあり、店名も内装も明らかに中国人向けになっているので日本人が間違って足を踏み入れるような雰囲気にはなっていません。いうなれば錦市場や黒門市場の嵐山版って感じです。日本人観光客を騙すというよりは中国人が中国人観光客を相手に商売している印象を持ちました。口コミの点数が比較的高いのは海外で日本食を食べてホッとする日本人の心情と同じようなもので、中国人観光客にとって安心できる場所なのでしょう。
とまぁ棲み分けは完全にできているのでわざわざ事を荒立てる必要性って実はないんですよね。過激派フェミニストが男性向けの世界にわざわざ踏み込んで荒らしまわるようなものですし詐欺罪に該当しないなら法律上セーフです。よってシャトレーゼの対応は放置が正解だと思われます。もし期限切れが原因の食中毒事件が発生すれば責任のすべては喫茶店が負うべきであって製造者のブランドを傷つけるものではありません。
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おまけ
京都から少し離れますが、SNSで話題になった観光の話をしたいと思います。
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呂布カルマさんの気持ち悪い発言と恋山形駅騒動
本当に驚きました。
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