鼈(すっぽん)は滋陰類の王様
スッポンは、古来より滋養強壮・ 不老長寿に優れた食材として珍重されてきました。
古代中国の医学書「神農本草経」や「本草綱目」では、各部位に色々な効能があり頭、甲羅、肉、 卵、血、胆のう、脂肪など各部位別に記されています。
スッポンは陰液(体液や潤い)非常に強く補う大補陰の食材です。薬膳の本場中国では、不妊症、婦人科疾患、各種腫瘍などによく用いられます。血の熱を取り除く作用もあり、マラリアの処方にも利用されていました。
日本でも、江戸時代の魚の百科事典 「魚鑑 (うおかがみ)」にも「常に艶を食せば終生白髪を生せず、シワ寄らず、滋養少年の兆し」と記述があります。
たしかに以前、大分の日田にある夜明けの里カメミツ さんへ訪問した際、従業員の皆様に白髪のある方が一人もおらず、とてもビックリしました。
長年愛用のお客様にもその傾向があるようです。
中医学において、白髪は腎の精(生命エネルギーの元)が不足することで増えてくると云われています。
特にスッポンは腎陰を強く補ってくれる食材です。
特に腎は、寒さに弱いので冬の間はエイジング対策において、ケアする事が大切です。
また、私が初心者向けの薬膳講座で毎度のようにお伝えしていますが更年期の方へは薬膳火鍋よりも、スッポン鍋を強くオススメします!
更年期のホットフラッシュは、腎陰が不足しているからです。
さらに、私が中国料理のお店で働いていた時があったのですが、
極稀にスッポン鍋の予約が入る時がありました。
その時は決まってオーナーが従業員の賄いの分まで用意をしてくれていました。
私の体感としては…食べた直後はリップクリームいらないくらい、唇がベタベタになります。
そして、それが翌日も続くと他の従業員も口を揃えて言ってました。
さすが、大補陰の食材…!
そんな栄養豊富なスッポンですが、カゼなどの急性病の方は病邪(病気の元)を追い払いにくくなるため、あまり積極的に食べないほうが良いでしょう。
どちらかというと、慢性的な熱で体力を消耗した後の回復にはオススメです。
体質では、陰虚、陽熱、気滞体質の方へはオススメです。
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ご自身の現在の体質を調べてみてくださいネ