朝の空気。
AM6:00|起床。
朝日が登り始める。
我が家のプロデューサー(夫。以下P)の朝は早い。
起床から1時間後にはもう自宅を出るのである。
Pが起きる前から私はすでに起床し、コトコトと朝ご飯の準備をしている。
朝だよーと声をかける。
理想的な一日の始まりである。
そう、これは理想の朝。
私は結婚してからずっとこの理想を追いかけながら、今朝もPが起きた気配でようやく目が覚め、起き始めるのだった。
共に生活を始めた当初の私は、カッコつけたい欲の塊だった。
少し早く起床し、「さぁさぁ!朝だよ〜!」と、CMの女優さんバリに爽やかさを演じていた。
しかし、ボロはすぐに出てしまう。(早い)
私は朝に弱い。と、いうよりとにかくお布団に弱いが正しいのかもしれない。
3度の飯より寝ることが大スキなのである。
お布団から出たくない…。このままスヤスヤと夢心地のまま次の夢を見たい…。
しかし、さすがにそこは良心が勝つのだ。
毎朝規則正しく家を出て、仕事柄たくさんの人と関わり、話し、対応し、全力を出してPは仕事に向かうのである。
家族のメンバーが、そんな闘いの場に向かう準備をしている最中、ぐうぐう寝ているなんて!
それをやっちゃあ人としてどうなんだい?!と、寝たい私を押しのける。
今のところ良心の私がギリギリ勝っている日々なのである。(毎日が戦いだ…)
Pが朝のシャワーを浴びはじめた頃を見計らって、ガバッと起きる。
そして部屋中の窓を開けて、朝一番の空気を取り込んで現実の私が目を覚ます。
生活を共にしてからというものの、これだけは欠かさないようにしている。
朝の新鮮な空気と一緒に、お部屋の中も気持ちも全てが一斉にスタート!
トーストを焼き、スープを即効で作り、コーヒーを淹れる。
パクパクと朝食を平らげると、Pはテキパキと出発の最終準備。
健闘を祈る!と、送り出す。
そちらも達者でなと、Pが頷く。
ここ数年間、共に作り上げてきた朝である。
本当はもっと優雅に、爽やかに、おしゃれに…
CMのような朝に憧れる。
そんな朝を目指したいけれど、この理想を追いかけたままの私なりの朝の空気感がなんだかんだお気に入りだったりもする。
Pが出発して数時間後、一人のそのそと朝食をとり、わたしも出発。
…とはならず、緊急事態宣言中の今は、頭の中だけは切り替えて自宅待機。
明日も変わらぬ朝を迎えるとわかっていても、理想の朝を夢見て、今日を過ごすのだった。