会員制の粉雪(410文字の小説)
冬将軍は悩んでいた。
毎年降雪のノルマがあるのだが、
ノルマの達成が出来ない。
温暖化の為、雪達が居ないのだ。
「またノルマの達成が出来ない。大将軍に嫌味を言われる。
嫌味だけなら良いけれど、・・」
上司の悩みの姿は、部下達を不安にさせる。
部下が云う
「今の状態では、雪達を管理しないといけません。
雪を降らすには、大きな雪よりも粉雪達を集めた方がいいのでは?
粉雪を日本中に降らす。
見た目に多くの雪を降らしたみたいで、大将軍を欺ける事ができますよ」
と、真顔で進言してくる。
「なるほど、これなら広範囲に雪を降らす事ができるな。」
「先ずは、雪達を会員制にして名前をつけるのです。
大きいボタン雪。
中ぐらいの普通の雪。
そして小さい粉雪。
今年は、粉雪達を日本全国に降らしましょう。材料が少なくてすみます。
でも見た目は大雪です。」
「そうだね、今までは、
雪達はバラバラに居たけど
会員制にすると、一時に集める事ができるね。
先ずは粉雪の会員を募ろう!」
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