【2022年】読んで、観てよかった作品たち10選

2023年になってずいぶん経ちますが、去年の記録を……!
感想をまとめるだけで自分の中で腑に落ちたりするので、今年はもう少しマメに記録しておきたいです。


《本、漫画》

満願(短編小説集)

交番勤務の警察官、海外で奮闘するビジネスマンなど、さまざまな立場にある6人を主人公としたミステリー短編集。

父から回ってきて、年明け早々に読んだ一冊。
何の気なしに読み始めたら、これがすごかった……!
短編は物足りなく感じることが多いのですが、短いのに中身が詰まっているというか、読みごたえ抜群。

どれもあっと言わせる結末へ。
あまり後味が良いとは言えないので、苦手な方はご注意を。

2018年にドラマ化されたようです。
これも観てみたい。

同志少女よ、敵を撃て(小説)

ソ連とドイツの戦争が激化する1942年。ドイツ軍に母を殺された少女セラフィマは、一流の狙撃兵を目指す。女性狙撃小隊の一員として前線へ出た彼女が見た、戦争とは。

ウクライナのニュースが流れる最中に読んだので、ものすごく考えさせられました。

戦争を知らない私が「リアリティ」という言葉を使うのはちがう気がするけれど、他の言葉が思いつかない。
薄っぺらくない、本当の戦争が描かれているのではないかと思いました。
これを読んで、それでも戦争を起こそうと思う人っているのかな?

作者は同世代。
どうやってここまで細部を取材したのか……。
膨大な時間に思いを馳せてしまいました。

メタバース進化論(ビジネス書)

毎日何時間もメタバースで過ごす、メタバースの第一人者・バーチャル美少女ねむによる解説書。メタバースの解説から、メタバース住民たちへの調査、メタバースの活用法など。

とてもわかりやすくて、入門書に最適。

住民たちへのアンケート調査があるので、メタバースって実際なんなの? 何ができるの? という答えが具体的。
メタバースの中で睡眠をしたり恋愛をしたりというのは考えたこともなかった……。

機器が高額ということもあって、一般の人はなかなか参入しづらい、という問題点も率直に書いてあって興味深かった。

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(ノンフィクション)

イギリスの「元底辺中学校」に入学した「ぼく」。明らかに人種差別してくる子、貧困に悩む子……。社会問題を凝縮したような学校で過ごすぼくと、それを見守る母ちゃんの物語。

もっと早く読んでおけばよかった!
小学校の課題図書にしてほしい。

なんだかんだ、平和で恵まれた環境で過ごしてきたなぁ。
差別なんていう言葉、実感としては本当にわからない。

私の世界を一歩出ると、知らないことばかりだ。
でも、どれだけ辛い事実があるとしても、やっぱり知っておきたい。

ブランチライン(漫画)

4姉妹とその母は、長女の息子・岳を愛情たっぷりに育ててきた。今は離れて暮らし、それぞれの思うように生活を送っているが、岳は大学生になった今でも皆の"宝物"。

池辺さんの作品を読むのは初めて。

感想を伝えるのが難しいのだけれど、読めば読むほどじわっといい話だなぁとしみじみ思う。

片親だと愛情が足りていない。
人を好きになったら、誰かに話したくなる。
仕事にはやり甲斐を求めるべき。

とか、知らず知らずのうちに先入観があると思うのですが、そんなことないよね、と、大きな声じゃなく、静かに反論している
そこに救われます。

番外編:メイクがなんとなく変なので(美容漫画)

こちらで熱く語ったのでどうぞ。


《映像》

ONE PIECE FILM RED(映画)

ルフィたちは、《世界の歌姫》ウタのライブ会場に立ち寄る。ルフィはウタが幼馴染だったことに気づく。しかし、ライブの最中に異変が起こり……。

月並みな感想ですが、なんといっても、音楽がすごい
中田ヤスタカ、Mrs.GREEN APPLE、秦基博……そうそうたるメンバーの曲を、Adoが歌う。

正直、あまりAdoを聴いたことがなくて、歌い手が発表された時は盛り上がれなかったのです。
でも、映画館でストーリーと共に聴いたら、鳥肌が立ちました。

バラードあり、ラップあり、いろいろな感情を込めたウタを見事に演じ(歌い)切っているのが本当にすごい。

もちろんストーリーも良くて、ルフィたちとシャンクスたちの"邂逅"がたまらない。
戦闘シーンは、筆で描いたような白黒の絵など潔い演出にしびれました。

もうすぐ終わってしまうから、4回目を観ようか迷っているところ。

アストリッドとラファエル(ドラマ)

直感で行動する情熱派の刑事ラファエル。ある時、文書係のアストリッドに事件解決のヒントをもらう。自分のペースで日々を送るアストリッドを怪訝に思うが、やがて2人は公私ともに助け合う"友だち"になっていく。

たまたま予告を見かけて面白そうだなぁと見始めたらハマってしまいました。

アストリッドは自閉症。
まずは、その演技がすごい。
仕草、話し方(吹き替えの貫地谷しほりさんがすごい)、こんなにリアルなのは初めて。

自閉症の人を「助けてあげる」のではなく、"友だち"としての関係になるのが素敵。
自閉症というのもその人の個性であって、誰でも長所もあれば短所もある。
それを踏まえて付き合っていけばいい、という、温かさを感じました。
アストリッドがラファエルに誕生日プレゼントを渡すところが……!

2023年、シーズン2が放映されるそうでものすごく楽しみ。
本国フランスでは、どうやらシーズン4の制作も決定したそう!

トークサバイバー!(お笑い+ドラマ/NETFLIX)

スタジオで見守るノブ、ドラマに出演する大悟と千鳥が出演。学園ドラマという大枠のストーリーはあるが、見どころはフリートーク。トークが面白ければ出続けられる。

ドラマのストーリーは特に語るべきところはないと思うのですが……、とにかく面白くて、笑い転げました
どんな角度からもエピソードを持ってこれる芸人さんってすごい。

シーズン2制作決定だそうで、楽しみに待っています!

ストリート・グルメを求めて(ドキュメンタリー/NETFLIX)

ストリート・グルメにはその国、その地域の文化が表れる。世界各地のストリート・グルメを紹介し、その人に迫る。

ドキュメンタリー好き、美味しいもの好き、としては見逃せない番組。
アジアから始まって、ラテンアメリカ、そしてアメリカ、現在シーズン3です。

国・地域ごとのローカルグルメが知れるのはもちろん面白いのですが、それ以上に、どうしてお店を始めたのか、何がモチベーションなのか、というオーナーのお話が本当に興味深い。
両親の店を継いだとか、自立したかったとか、本当に、一人ひとりにドラマがあって。
世界中のストリート・グルメが、ドラマが観たい。

鎌倉殿の13人(ドラマ)

伊豆の田舎に生まれた北条義時。源頼朝との出会いが彼の人生を変えた。頼朝を支え、頼朝亡き後は鎌倉幕府を影で操るようになる、義時の生涯を描く。

三谷幸喜さん脚本ということで観るのを決めて、『真田丸』以来久しぶりの大河、1年間楽しませていただきました。

日本史は得意じゃないので、史実はほぼ知らず。
元々義時はそんなにメジャーな人ではなかったけれど、ストーリーを知らなかったのが良かったかなと思いました。
歴史がベースとはいえ、やっぱり創作なので、素直にドラマを楽しめて。

これは『鎌倉殿』の感想ではないけれど、ひとつのドラマを1年間追いかけるというのは大河ドラマならではなので、このスケールがまず楽しい。
息子が生まれて、その彼と口論するまでになるのはなかなか、NHKでないとできない。

合間に三谷さんとキャストの特番を挟んだり、最終回の後に特番があったり、そういうプロモーションも上手いなぁと思いました。


最後まで読んでいただいてありがとうございました。
いつもスキ、ありがとうございます^^

遅ればせながら、みなさんにとって良い1年になりますように。
そして、今年も素敵な作品にたくさん出会えますように。

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