さよなら


さよならポエジー

初めて知ったのは5年前、知り合いから勧められたのがきっかけだった


高一の私は、まだまだギラついてて、常に勝負事が頭にあって、そんな毎日を過ごしてた


「前線に告ぐ」を聴いた記憶がある


確かに良かった、けどそれきりだった


19歳になって、KOTORIのツアーで、さよならポエジーを見た



さよならポエジーの音楽が、オサキアユの言葉が、真っ直ぐに突き刺さった


高校生から大学生になる中で、大きな挫折をした。諦めを知った。


勝負事も無くなって、嫌なものは避けることができる、生活を選択できるようになったわたしは、前より心に余裕ができたようだった


余裕ができた、というか、諦めを知った


そんな私に、さよならポエジーの音楽は、沁みた


彼は「俺ばっか好き勝手喋って 歌ってごめんな」
とライブ中言った


そんなことない、ポエジーの音楽が、ライブをしてくれてることが 生きがいだ、そう思った


けど、確かになあ、とも思った


当たり前は儚く散って いつも口元には隔たりがあって 日常が非日常になった


歌うこと、大きな声を出すこと、大人数で集まること、全部が日常じゃなくなった


彼の、正直で、シンプルな言葉が、すとんと落ちた


特に才がなくとも、何も成せずとも、終わることのない日常に、進んでいく毎日に、さよならポエジーの 諦めと、平穏と、冷たさと、情動が、必要だ


なにも持ってないわたしを愛そうと思わせてくれてありがとう


今年二十歳になる、二十歳になって初めてのライブはさよならポエジーになる予定


きっと私はまだやれるし、やれずとも大丈夫


彼らの音楽がある限り

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