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マックで『大衆の反逆』

これは市民的空間である。だからこそ、偉大な都会人であり、
ポリスからにじみでる汁のエッセンスともいうべきソクラテスは、
《私は原野の樹木とは関係がない。私に関係があるのは、マックの人間だけである》
といったのであろう。
第二部 世界を支配する者はだれか

次の電車まで一時間近くあったので、駅前のマックに駆け込み、月見バーガーと読書。本は中公クラシックス、オルテガ・イ・ガセット著、『大衆の反逆』。

この本は先日、友人と待ち合わせる前に寄った秋葉原のブックオフで買った。それはまた以前別の日に、後輩と通話をしていて橋川文三の『昭和維新試論』を一緒に読もうという話になり……なので本当はこの時『昭和維新試論』を探していたのだが、オルテガの『大衆の反逆』が棚に並んでいるのを見たときに、そういえば以前テレビで中島岳志さんがこの本を紹介していたことを思い出したからだ。なぜここで中島さんが出てくるのかというと、そもそも『昭和維新試論』の話になったのは、僕が以前テレビで中島さんがこの本を取り上げて話をしているのを、聞いたことがあったからだ。

中島→橋川→中島→オルテガ

中島さんがたくさんいるようで、少し混乱してくる。そのせいだろうか、冒頭の引用における「マック」は「都市」の誤り。現実と書物の世界を混同してしまった。ソクラテスは原野の樹木とも、もちろんマックとも、関係がない。

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