Etna Rosso(エトナ・ロッソ)というワイン名と共に刻まれた「Alberello」という言葉は、少々難しい専門用語ですが、たった一言でこのワインの特殊性を説明しています。 アルベレッロは株仕立ての一種。地表にかなり近い位置で樹形を作る仕立て方なので、中腰になって屈まないと作業ができず、葡萄樹を中心に全方向から作業をする必要もあるため、とにかく作業効率が悪く、機械も介入できない。さらに自然と収量が落ちるため、収益性も悪いのです。 でも、これらの欠点を補って余りあるほど
最近は若手のワインを飲むのが最高に楽しく刺激的で、もはや趣味と言えるほど、ついついのめり込んでしまいます。今回出会った造り手はまだ30歳にもなっていない、ミレニアル世代のシモーネ・アンブロジーニ。 イタリア国内の様々な地方だけでなく、ブルゴーニュでも学んだ後、地元のヴェネト州でナチュラル・ワインのプロジェクトである「インドミティ」を立ち上げました。ビオディナミ農法を部分的に取り入れたビオロジック農法で畑を管理し、不必要な機械は使わない。職人的な手作り感を大切にしたい、という
2019年ヴィンテージはモン・ド・マリーが突然の大覚醒を果たしたターニングポイントのヴィンテージ。 2020年のルージュはxotic winesでも大ヒットしたが、2019年のブランが今最高に美味しい。ユニ・ブラン、ヴィオニエ、カリニャン・ブランというちょっと変わったブレンドは、絶妙なトロピカル風味と、穏やかに包み込むような旨味を讃えています。あっという間にグラスが空になる、そんな新生モン・ド・マリー節は相変わらずだけど、味わいのヴォリューム感が増したことで、食事とも合わせ
デイモン・コーナーの才能が爆発している。 元々センス溢れる造り手で、クレア・ヴァレーどころか、世界的にも珍しい品種を植えて、世間をあっと驚かせるようなワインを出してきた。 だけど、近年のコーナーが送り出してくるワインからは、驚きだけでなく、圧倒的な品質も感じるのだ。 テロワールの表現もどんどん緻密になり、本当に隙がなくなってきた。 このワインの葡萄品種はシャカレッロ。 元々イタリアの品種だが、現在はフランスのコルシカ島以外ではほとんど見かけない。 そして、コルシカ島
今月もやります!一般向け有料試飲会のご案内! 初夏に向けた飲みやすいワインを中心に、15種類ほどテイスティングしていただきます。試飲会参加者は全ワイン10%OFFで購入できますのでぜひご参加ください! 日時:6月18日(土) 会費:3,300円(税込) 場所:xoticwinesショップ1階 <1時間予約制> ①12:00~13:00 ②13:45~14:45 ③15:30~16:30 ④17:15~18:15 申し込みは、人数と希望時間、フルネームをDMにてお知らせ
Xoticwinesでは、飲食店様への卸も積極的に行なっております。 この記事では、卸を検討しているお客様に向けた内容になっており、Xoticwinesのワインをお取り扱いのある飲食店さんへのインタヴュー記事になります。ぜひご参考にご覧ください。 ーーーー 今回は、東京、神楽坂にある、神楽坂ワイン食堂 ビストロ Entraideの真樹シェフにインタビューさせていただきました。飲食店の方はぜひご参考にしていただけると嬉しいです! 店名:神楽坂ワイン食堂 ビストロ Ent
GWの営業時間とキャンペーンのご案内です🚩(なんとxoticwinesはGWで2周年を迎えます!) <GWの営業時間> 4/29(FRY)14:00-19:00 4/30(SAT)12:00-20:00 5/1(SUN)12:00-20:00 5/2(MON) 🙅close 5/3(TUE)14:00-19:00 5/4(WED)14:00-19:00 5/5(THU)14:00-19:00 <祝2周年GW特別キャンペーン> この度、xoticwinesは GWにて2周年
熟成の妙を味わう。というのは、ワイン好きにはたまらない喜びです。でも、熟し過ぎるとなんだかよくわからなくなることもしばしば。何事も、ちょうど良い塩梅というものがあります。 南フランスのルーションは、あまり話題に上がらない産地かも知れない。だからこそ、こんなお宝ワインが、驚くほどリーズナブルな価格で出てきたりもします。 カリニャンを主体にした、南仏お得意のブレンド。ルーションらしいキビキビとした酸は健在で、熟成からくる妖艶な雰囲気とも相まって、なんとも絶妙な飲み心地になって
2019年ヴィンテージで突然の大覚醒を果たしたモン・ド・マリー。その覚醒ぶりは、2020年ヴィンテージでさらにパワーアップ。やっぱり、マグレじゃありませんでした。 アナテムの赤は、サンソーとカリニャンを中心にした、ぐびぐび系のキュヴェ。これがもう、たまらなく美味しい。ぴちぴちとした果実味、踊るような酸、羽のようなテクスチャー。気付いたら、あっという間にグラスが空に。そんなナチュラル・ワインの魅力がぎっしり詰め込まれているのに、ネガティヴな欠陥臭が全然なくて。 それでいてこ
ここ数年、シャンパーニュの新人発掘ラッシュが続いています。新しく紹介される造り手のシャンパーニュは、市場から瞬く間に姿を消す。そんなバブルのような状況は、未だ収まる気配がありません。正直、新しいこと、以外にたいして魅力が見出せない造り手も少なくは無いし、個人的にこのムーヴメントにはかなり辟易としているかんじ。新しければ良い、ってのはどうなのかなと。 でも、もちろん素晴らしい出会いも中にはあります。モーリス・ショパンのシャンパーニュも、そんな良い出会いの一つでした。 葡萄は
日本では驚くほどサンセールの人気が無い。アメリカにいた時は、サンセールは白ワインの代名詞的存在の一つでした。それこそ、販売するのが嫌になってしまうほど、黙ってても売れに売れていくようなワインがサンセールでした。 そんな経緯もあってか、私はサンセール経験値が実はかなり高い。アメリカ時代に、膨大な種類のサンセールをテイスティングしていたから。クロード・リフォーのサンセールも馴染みある銘柄だったのだけど、正直なところ、平均よりもちょっと上、程度のサンセールだと思っていました。
チリは南北に長く伸びた国。 この時点で、「チリワイン」となんでもかんでも一括りにすることが随分とおかしな話だと気づく人も多いと思います。しかも、チリの各産地では、その場所の土壌や気候にちゃんと合った葡萄を育てるという意識が非常に強い。 難しい言葉を使うと、「適地適品種」の原則が、根付いている国なのです。そのような背景から、北から南まで、実に多様な葡萄が栽培されているチリだが、個人的に最も偉大な可能性秘めていると感じる産地と品種の組み合わせがあります。 それが、マウレ・ヴァ
アンダルシア地方と聞いて、ピンとくるワイン好きは、かなり少ないかも知れません。ワインの中でも特殊なジャンルである、シェリーの主要産地だからです。そして、シェリー以外のイメージは、全くといっていいほど、無いでしょう。 しかし、時代は常に動き続けるもの。近年のアンダルシア地方は、シェリー用にされてきた品種を使って、普通のワインを作ることが、一大ブームとなりつつあります。すでに、非常に優れたワインが続出しているが、真打とも言えるすごいワインが、ついに登場しました。 造り手の名は
ソーヴィニヨン・ブランといえば、ニュージーランドやフランス・ロワールのすっきり系が人気なのは間違いない。でも、セミヨンとのブレンド、まろやかな樽のトリートメントが効いたボルドータイプもまた、捨て難い魅力があります。 問題は、ボルドータイプのワインは、価格が高いこと。こればかりはどうしようもないかと、諦めの気持ちも確かに出てきますがなんだかんだ探せば見つかるものだと、このワインは教えてくれます。 場所は、シュド・ウエスト。ワイン大国フランスの中でも、かなり地味な存在。しかし
南アのピノ・ノワールがアツい。 いや、ヘメル・アン・アールダのピノ・ノワールがアツい。と言ったほうが正確でしょうか。 この小さな産地には、たくさんの多様なテロワールが宿っていて、 ピノ・ノワールはその個性を見事に反映しています。聡明なピーター=アラン・フィンレイソンが率いるクリスタルムは、今や南アのトップ生産者。 この強烈なワインを飲むと、確信がますます強まります。ヘメル・アン・アールダは、ニューワールド屈指のピノの銘醸地だと。 *購入は、オンラインか店頭にて承ります。
カリフォルニアの新世代スターとして、アルノ=ロバーツの名はもはや真っ先に上がるようになリマした。 長い間カリフォルニアワインに施されてきた厚化粧を引っぺがして、生々しいまでテロワールを表現してみせるスタイルは、まさにセンセーショナル。アルノ=ロバーツのワインを飲んで、カリフォルニアのテロワールを誤解していたと思わされたことは数えきれません。 そんな彼らは、葡萄畑の選択も常にユニークで、聞いたことも無いような畑から凄まじいワインを生み出し、新鮮な驚きを与えてくれました。そこ