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ダメ人間の人材育成

「人の一生は経験というピースを集めながら人生という作品を完成させるジグソーパズルである」

いきなり私の名言から始めてしまいましたが、こんにちは
今考えると、ゆとり世代よりもゆとりのある学生ライフを送っていたダメ人間です。

今回は私が新人スタッフを育てる時に基本としている考え方についてつらつら書いていきます。
この間正月かと思ったらもう9月ですね。
今年もあと3ヶ月。
多分あっと言う間に新年度を迎えて、新人が来る度に「21歳かぁ……」と時の流れを感じ、凹む季節がやってきます。
ちなみに私、ダメ人間の21歳はフリーター元年で、わからない事を聞く度に何故かキレてくる先輩に教えてもらっていました。
今考えてもキレる意味がわかりませんので、おそらく無能……やめておきましょう。
さて、今の時代そんな「新人は厳しく育てないといけない」と言った、ザ・昭和な先輩は少ないとは思います。
そんな育て方してたらすぐに辞めてしまいますし、〇〇ハラスメントと言われて、自分の身に危険が及びます。
このハラスメントという言葉が出てきてから世の中の価値観もだいぶ変わりましたね。
私、パワハラはしない自信がありますが、セクハラはちょっと不安なので気を付けようと思っています。

さて、私、ダメ人間、一応職場では割と上の方にいまして、若手を育てる立場にあります。
そんな私が育成で心掛けているのは、発明家 トーマス・エジソンの名言です。

『失敗すればするほど、我々は成功に近づいている』
『失敗なんかしちゃいない。上手くいかない方法を700通り見つけただけだ』

他にも色々ありますが、この2つは特に大事だと思っています。
見ての通り、どちらも「失敗(ミス)」に関する言葉です。
要は失敗は悪い事ではないと言う事。
ちなみに冒頭の何でもすぐキレる先輩は当然ながら少しの失敗で怒鳴ります。
その結果どうなるか?
若手は失敗を極端に恐れ、何かあっても隠蔽してしまうので正しい対処方法を学ばないまま先輩となり、後輩にも隠蔽の仕方を教えるようになります。
事実、私がそうでした。
またチャレンジをしなくなります。
そりゃそうですよね、チャレンジして失敗をしたら怒鳴られるので、しない方が無難です。
事実、私がそうでした。
どちらも会社としては何一つメリットがないどころか、百害あって一利なし。
鉄が何度も叩いて固くなるのと一緒で、人は失敗して、仕切り直して、再チャレンジした方が成長すると思うのです。
まさにエジソンの言葉ですね。
あと大切なのは結果で判断しない事。
結果失敗だったとしてもスタートからのプロセスを見て、悪かった点はもちろん、良かった点もしっかり評価して次に繋げる事が大切です。
結果だけでの評価は全てを否定する危険があるので要注意。

また育てるにあたって全体的なプロセスも大事です。
福祉の仕事を始めた時、いきなりスピードを求められました。
時間に限りがあるので仕方がない部分もありますが、ただでさえ慣れていないのにスピードを求められれば失敗の素になります。
どんな仕事でもまずは「確実性」、メモやマニュアルを見ながらでいいので確実に一つ一つの業務をこなす事。
そうしていると、頭で覚え、次第に身体も覚えて来くるので「スピード」も上がります。
スピードが上がれば時間にも、メンタル的にも余裕が出てきます。
そうすると今度は「量」をこなせるようになります。
基本業務とプラスして、他の仕事もしてくれれば先輩であるあなたの負担も減りますし、若手も貢献感が出て、チームに居場所を感じる事が出来るでしょう。
ここまで来たら最後に求めるのは「クオリティー」です。
入ったばかりの新人にクオリティーを求める事は出来ないので、60〜70点取ってくれていればOKでしたが、ここからは違います。
新たな新人が入れば、今度はその若手が先輩に「昇格」するので最低でも90点は取ってくれないと、示しが付かなくなります。
なので基本的な事に関しては赤ペン入れまくりです。
人にもよりますが、ここまで来るのに最低1年はかかると思っています。
こんな感じで「確実性→スピード→量→クオリティー」と1つずつパズルのピースを埋めていく事が育成という事。
うん、成長ってパズルですね。
成功と失敗を繰り返しながらピースをゲットして完成を目指す。
パズルです。
冒頭の私の名言はここに繋がります。

話しを戻して2年目になれば会社や仕事にも慣れ、人間関係も出来るので色々考える余裕も出てくるでしょう。
その時にあなたは先輩として、その若手が将来どうなりたいか? どんな事をしてみたいか?を聞いてみてください。
それに対して自分は何が出来るか?
を一緒に考えてあげる事が出来れば、あなたとその人の間に信頼が生まれます。
この信頼はいつかあなたが困った時に必ず助けになってくれる、大切なピースになってくれます。
事実、私がそうでした。
昨年、実際にあったお話しです。
休日に後輩から連絡があり、
後輩「ダメ人間さん、PCR検査の検体提出今日までです!」
私「!?」
後輩「来るの大変だと思うので、代わりにやっておきましょうか?」
私「……いや、行くわ。ありがとう」

お礼は必ず言いましょう。

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