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とうもろこしも神様。特別展『古代メキシコ マヤ、アステカ、テオティワカン』

子どもの頃に見た、アニメ『アンデス少年ペペロの冒険』。「黄金のコンドルよ~♪」のオープニングソングと、ラストの黄金のとうもろこしエピソードは、なぜか強烈に印象に残っています。特別展『古代メキシコ』。ようやく行くことができました。

とはいえ、今のメキシコっぽいイメージは、大好きな岩本ナオさんの『マロニエ王国の七人の騎士』の動物の国。ここでジャガー王と対面できる期待に、わくわくして出かけました。

岩本ナオ『マロニエ王国の七人の騎士』4巻より。ペンで描かれた風景も人も本当に好き。
メソアメリカ文化の曙は、なんと紀元前2000年から後250年頃。古いよ!

アメリカ大陸で、独自に発展した「もう一つの文明」メキシコ。ヨーロッパとはまったくコンタクトがない、アメリカ先住民によってつくられた高度な文明。1万3000年以上前(!?)にアジアから新大陸にわたった狩猟採集民の子孫たちは、16世紀にスペインがやってくるまで栄えていたとのこと。ざっくりいうと、マヤ文明は奈良時代くらいで、インカ・アステカ帝国は鎌倉・室町時代くらい。

最初っから、ジャガー出てきた! 王や戦士の権威の象徴。
アステカ文明(1325-1521年)のチコメコアトル女神(=7の蛇の意味。熟したとうもろこしの女神)の火鉢。とうもろこし大事。
アステカ文明(1325-1521年) 夜空を表現した浮き彫り。戦場で死んだ戦士は、太陽が天空を運行するのに同行する使命があったとか。
テオティワカン文明(300-550年)太陽のピラミッド正面にあった謎の石彫。
テオティワカン文明(300-550年) 火の老神の石彫。
テオティワカン文明(200-250年)埋葬墓から出土した首飾り
テオティワカン文明(200-250年)。遠くで出土した蛇紋石やヒスイ輝石岩のかけらがつかわれているモザイク像。
テオティワカン文明(250-300年)月のピラミッドから出土した座像。かわいい。
テオティワカン文明(300-350年)ヒスイの首飾り。首が折れそうな重量感。主に副葬品?
展示会場は壁が全部メキシコの発掘現場風景なのがうれしい。現地で観光しているみたい。
羽毛の蛇ピラミッドの大石彫。壁面全体の様子がわかります。ふふふ。
テオティワカン文明(250-550年)鳥型土器。かわいい。
テオティワカン文明(350-550年)嵐(雨)の神の壁画。背中には主食のとうもろこし。
岩本ナオ『マロニエ王国の七人の騎士』4巻
テオティワカン文明(350-550年)。香炉。王権と軍事力の象徴の頭飾り風。
マヤ文明(600-950年)支配層の土偶。ジャガー王!?(違)
岩本ナオ『マロニエ王国の七人の騎士』4巻。ジャガー王好き。
マヤ文明(600-950年)貴婦人の土偶
マヤ文明711年頃 黒曜石のかっこいい加工石器。古典期のマヤは金属がなかったので、黒曜石やチャート(珪質の堆積岩の一つ)が大事。
マヤ文明692年 碑文がかわいい。
マヤ文明(680-800年)土器の香炉。
トルテカ文明(900-1100年)トゥーラのアトランティス像。綿の防具の戦士?
1541年頃 メンドーサ絵文書 作者は先住民でヨーロッパの紙に書かれています。この先の歴史はつらい。。。
アステカ文明(1440-69年)トラロク(大地を人格化した雨の神)神の壺 彩色土器
最先端の研究成果と、すばらしい写真がコラボしたカタログ。かわいいマヤ文字の「ゆ」のスタンプ。トラロク神のハガキ。

展示をたっぷり堪能した後は、お土産を物色。メキシコ展のお土産グッズはものすごく充実しています。いつもながらカタログはすばらしい内容で、文字通り「お値段以上」。マヤ文字のお名前ハンコ考えた人、天才! そして、本当は立体的なメキシコの神様を我が家に召喚したかったのだけれど、売ってなかったのでトラロク神のハガキでお迎えさせていただきます。

開館直後からお昼すぎまで、友人と2人でメキシコ展を堪能した後は、余韻を楽しみつつ、国立国際美術館から徒歩10分くらいの中米料理のお店へ。ランチ時間が終わりそうなのに、常連サラリーマンさんたちで賑わっていて、入口から期待大。

中南米料理ベルガマイスさん。入口からかわいい。
定番のタコスと、聞いたことないブリートスイソにチャレンジ。どっちもおいしくて、量もたっぷり。サラダとスープもおいしいし、なにより夕方から飲みに来たい。
お店にさりげなくあるタイル装飾もステキ。最近、タイルが本当に気になります。

というわけで、堪能しすぎて心もお腹も満足♥幸せ。


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