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夕遊の本棚

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ひと仕事終わって、おいしい珈琲や紅茶を片手に読みたい本。仕事で読む本。とにかく、たくさん読みたい、楽しみたい私の本棚をご紹介します。
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2022年11月の記事一覧

台湾の本好きたちの奮闘記。『台湾書店百年の物語:書店から見える台湾』台湾独立書店…

真実は細部に宿るという言葉が、ぴったりの1冊。日本植民地時代から、国民党による独裁の戒厳…

夕遊
2年前
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外交の基本は国内政治。『中国の行動原理』益尾知佐子

国際政治学者の益尾先生ですが、外交のパワーバランス的なお話ではなく、フランスの人類学者エ…

夕遊
2年前
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さなぎが蝶になるような物語。『ミーナの行進』小川洋子

父がなくなり、母が自立のために東京の専門学校に行くため、芦屋の親戚に1年間あずけられるこ…

夕遊
2年前
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本好きの本あつめ。『日本における書籍蒐蔵の歴史』川瀬一馬

商業出版が始まった江戸以降、名家の蔵書がどんな風に保管され、まとめられてきたのかを知りた…

夕遊
2年前
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身近にあふれる読めない文字の楽しみ。『ポケットいっぱいの外国語』黒田龍之助

理系の大学でロシア語を教えていた黒田先生。NHKのロシア語講座も担当されたことがあるはず。…

夕遊
2年前
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外国語と異文化のおもしろさが満載。『翻訳できない世界の言葉』エラ・フランシス・サ…

以前ネットで評判になったとき、自分用と娘用に入手しました。かわいい絵がなかなかいいです。…

夕遊
2年前
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木もれ陽みたいなやさしい小説。『博士の愛した数式』小川洋子

何年も前に読んだ本で、映画も見ました。でも、やっぱり原作の小説がすばらしいです。2004年の読売文学賞を受賞したときの、小川さんのユーモアある受賞コメントがすごく印象に残っています。 舞台は岡山。うちも夫方の親戚が岡山なので、このあたりも想像しやすかったです。主人公は、事故で記憶力が「80分しかもたない」老数学者の家に家政婦として派遣された女性。老人は80分たつと、それ以前に話していたことは、すべて忘れてしまいます。毎日、「はじめまして」状態から始まるお付き合いは、今なら『

ニンゲン、いろんなカタチがあるはずなのに。『男女という制度7』(21世紀文学の創造…

執筆者は9人。川上弘美さん、大塚ひかりさん、佐々木由香さん、藤野千夜さん、小倉千加子さん…

夕遊
2年前
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