近現代日本の偽史とオカルト文化『隠された聖徳太子』
ブラジル出身のオリオンさんの聖徳太子本。出る前から、どんな本になるのか楽しみにしていましたが、いきなり『偽史』とは驚きました。戦後最大の偽書事件とされる『東日流外三群誌』がつかみとは、なかなか渋い。聖徳太子の本のオープニングにしてはちょっと変化球(?)。「そこから、来るか~」とわくわくしました。
聖徳太子といえば、とにかく昔から「伝説」が塗り重ねられ、たまねぎの皮のように、剥いても剥いても、なかなか確かなことはわかりにくい。なんせ、古代の人ですから。学生時代、梅原猛の『隠さ