漢方・薬膳その1【小豆粥】
長年、漢方の本場でもある香港に住んでおり、日常の生活に医食同源が身近にある環境。
これを活用しないのはもったいない!
香港に住むようになってから漢方や薬膳・中医学に興味がわき、本も何冊か購入し、街市(市場のこと)で食材を購入してスープを作ったり、街のあちらこちらにある涼茶スタンドで漢方茶を飲んだり、日頃から積極的に漢方を取り入れるようになりました。
あくまで趣味なのですが、せっかくなので、これらの経験や知識をnoteにまとめていこうかな、と。
昨日は鶏脚とはとむぎ、落花生とある漢方のスープを作りました。
味付けは少しの塩のみ。
今朝は小豆粥をことこと煮込んで昼に食べました。
体に優しくほっこり。
とろとろのお粥というよりもほんのり噛み応えのあるお粥です。
小豆粥の作り方
小豆を使う分だけ数時間水に浸しておく。
この日は朝の5時から6時間程浸けていました。
浸けておいた小豆を白米と一緒に洗って、土鍋に移して水を入れて中火で蓋をして火にかけます。
7〜8分たった後、様子を見て底の方を軽くかき混ぜてから再び8分くらい弱火で火にかけ、その後水かさが減っていたら水を付け足しかき混ぜます。
その工程を途中で少量の塩で味付けながら出来上がるまで繰り返します。
あくまでこれは私のやり方なので、もし正確な作り方を知りたい場合はネットで調べたり他のレシピを参考にしてみてください。
食材の効能なども紹介しますね。
【小豆】
五性(平)
五味(甘、酸)
体質(血虚、瘀血、水毒、陽熱)。
帰経(心、小腸)
主な作用(デトックス、むくみ、だるさ、発疹、吹き出物、腫れ物、便秘、肌荒れ、高血圧)
主な栄養素(イソフラボン、カリウム、サポニン、食物繊維、ビタミンB1,B2)
水分の代謝を整えて老廃物を排出させる作用。
体内の余分な熱を冷まし利尿作用が高く、むくみや体の重だるさの緩和に良い。
たまった毒素を出す働きから、かゆみを伴う発疹や吹き出物、腫れ物の改善に良い。
食物繊維を豊富に含むため、便秘や肌荒れ、高血圧の方にもおすすめ。
【はとむぎ】
五性(涼)
五味(甘、淡)
体質(気虚、水毒、陽熱、痰陰)
帰経(脾、肺、腎)
主な作用(むくみ、だるさ、下痢、神経痛、リウマチ症状の緩和、食欲不振、吹き出物、シミ、そばかす、美白、イボ)
主な栄養素(カリウム、カルシウム、コイクセノリド、食物繊維、タンパク質、鉄、ビタミンB1,B2)
体にこもった熱を冷ます作用。
胃腸の働きを高めて水分の代謝を促し、体に溜まった余分な水分を排出させる。
体の老廃物をデトックスする効果から、吹き出物、シミ、そばかすを改善し、美白効果に期待。
イボ取りの効能もあり。
【落花生】
五性(平)
五味(甘)。
体質(血虚、陰湿)
帰経(脾臓、肺)
主な作用(空咳、むくみ、老化防止)
主な栄養素(オレイン酸、糖質、ビタミンB群・E、マグネシウム、レシチン)
肺を潤して空咳を改善。
胃腸の働きを高めて、食欲不振や消化不良、むくみ、便秘を解消。
【鶏肉】
五性(温)
五味(甘)
体質(気虚、血虚、陽虚、水毒)
帰経(脾、胃)
主な作用(ゲップ、嘔吐、下痢、食欲不振、体力増強、疲労回復)
主な栄養素(イミダゾールペプチド、コラーゲン、タンパク質、ビタミンA,B6、飽和脂肪酸)
気を補ってお腹を暖める作用あり。
冷えによるげっぷや嘔吐、慢性の下痢、食欲不振を改善。
消化吸収がよく、エネルギーを増強させ活動をつけるので、虚弱体質の人の体力強化にもおすすめ。
特に胸肉は抗疲労物質で、疲労回復に優れた力を発揮する。
気軽に漢方食材の手に入る環境でなくとも、周りにある食材で案外薬膳料理って作れるものかもしれません。
体に優しい胃に優しい薬膳料理が食べたくなったら是非トライしてみてください。
作る過程も楽しくて癒やされますよ:)
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