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オノマトペピアノ【毎週ショートショートnote】

ここは古今東西津々浦々のピアノが集められた国。
原始のピアノから、映画に登場したもの、弾くと異世界に飛ばされるピアノや、深夜の音楽室で勝手に鳴るピアノなど、様々なピアノが集められている。

旅をしながら行く先々でピアノ演奏をして暮らしていた僕は、この国を一度訪れたくて、艱難辛苦の末に辿り着くことができた。

「これはオノマトペピアノと呼ばれているものです」
数あるピアノの中でも特に珍しいものが展示された展示室を、係の女性が案内してくれる。
いや、危害を加えないか監視をしているのかもしれない。
とても美しく目を引く女性で、心拍数が上がってしまう。

「どんなピアノなのでしょうか?」
「弾いてみればわかります」

促されて鍵盤を弾いてみる。

ドキンドキン
バクバク

およそピアノから鳴るとは思えない音がした。

「これは心の内を表すピアノ。何か疾しいことでも?」
冷たい視線にたじろぐ。

「いいえ、貴方の美しさに思わず」

ずっきゅん

「…嘘ではなさそうですね」

(410文字)



こんにちは。羽根宮です。
たらはかにさんの【毎週ショートショートnote】に参加しました。
お題は「オノマトペピアノ」です。

最近は追いついていなくて、皆さんの作品が読めていないのです。
読む時間を作って読みに行きます!

裏のお題は「ポポパポペピアノ」だそうです。
こちらの方が先に思いついたんですけど……書けるかなぁ。
まだ水曜日だから何とかなるかな。

読んで下さってありがとうございました。
羽根宮でした。

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羽根宮糸夜
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