面倒な会社 #ワールドブルー物語

「僕は愛殺文が投下される前の時代に飛んできておじいちゃんを唆す悪いやつらをいなかったことにしているんだ。
それがおじいちゃんの為にもなるからね。
すべては緑多き未来オールグリーンのために」

……へえ。未来から来た……ねぇ。

重役しか入れないという最上階のエリア。
ワールド・ブルー株式会社の社長蒼広樹の孫であり、部長であるマイトンの口から物騒な話が飛び出した。

この会社が作っているという武器と、それを利用しようとしている社内の人間。
利用している人間たちを消すべく、未来から来た創業者の孫とそのパートナー。
やっぱり、相当に面倒な会社だ。

先日、ワールド・ブルー株式会社の社長を名乗る人物から依頼されたのは、株式会社マッシュルームの動向を調べること、不穏な動きがあったら抹消してほしいこと。
それ以外にも、ワールド・ブルーに危害を加える可能性がある者たちを排除すること。

この場合、マイトンという男はワールド・ブルー株式会社に危害を加える可能性がある者たちを排除する側だ。

だが、目の前で消されそうになっていた「蒼林」というメガネの爽やかな男は、先日ワールド・ブルー株式会社の社長を名乗っていた人物だ。
雇い主はこの男、または男の背後にある組織ということになる。

……どっちも、同じ方向を向いていると思うのだが。

先日、依頼内容を聞くために会った際、この蒼林という男は姿を変えていた。
先日の謝罪会見で見た社長の蒼広樹に似せた姿に変装していた。
正確には、社長の蒼広樹が変装したらこうなるであろう姿に変装していた。
なぜワールド・ブルー株式会社の社長と名乗ったのかは知らないが、見抜けないほど落ちぶれてはいない。
随分と見くびられたものだ、と思ったが、先方にも事情や考えがあるのだろうから触れるのはやめておいた。

社員食堂のオムライスを好きなだけ食べて良いとの言質が取れたから、それで充分だ。

一応、最悪なケースにならないように潜んではいたが、途中で部長の蒼木という男の姿が見えたため、大事を免れた。

見る度に少しずつ印象が違う蒼林だが、色々な人物が語っているので そういうこともあるだろう。
個人的主観により、メガネの人物には評価が甘くなる。仕方ない。嗜好の問題だ。
……創業者の血族もメガネをかけていたか？

まあ、いい。
部長の蒼木が口にした「ＳＢ」というのは調べなければならないが……。
このまま蒼林に蒼木が説明でもするかもしれないし、案外すぐに分かるかもしれない。
少し様子を見よう。仕掛けた盗聴器で情報も得られるだろう。

あとは、マイトンという男のパートナーのナミという女性。
特殊能力がありそうだ。
色々と情報が多い。

……あの方にはどう報告したものか。

まあいい……社員食堂のオムライスでも食べに行こう。
すぬたさんがいたら、こっそりオマケをしてもらえるのだけど。

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こんにちは。
見たい動画やBlu-rayが溜まっていて、読みたい本も山積みでどうやったら自分以外の時間が止められるのかを考えている羽根宮です。

皆さんのスピードがすごい、ワールドブルー物語。
駆け足で書きました。
蒼林さんが救われて良かったです。
爽やかメガネだったし。

とりあえず、全長６時間超えの動画を見るので駆け足で失礼いたします。
読んで下さってありがとうございました。
ワールドブルー物語の展開が楽しみな羽根宮でした。