会員制の粉雪【毎週ショートショートnote】
年々気温が上がり、暖冬で雪が降ることが少なくなった昨今。
スキーヤーたちは良質の雪があるゲレンデを探すことが難しくなっていた。
以前はパウダースノーで有名だった地域も、雪不足に悩まされている。
都会では少しの雪でも混乱が生じるが、ウィンタースポーツを売りにしている地域で雪がないのは大問題だ。旅客が来なくなり地域経済は大打撃を受けてしまう。
秋になっても暖かく冬のことを心配していた頃、町役場に白い服を着た優男が現れて言った。
「上質な粉雪を会員の方のみに提供しています」
どのように雪を提供するのかと問えば「百聞より一見。ご覧下さい」と指を鳴らす。その途端、室内に雪が舞い降りてきた。驚いて掲げた掌に着地した雪が体温で溶ける。
「我々、雪の妖精は雪を必要としている方にだけ、雪を降らせることにしました。少しの雪で文句を言う都会、自然破壊する人々に降らせる雪はありません」
この土地はその後、会員制のスキー場を有するリゾート地になった。
(410文字)
こんにちは。羽根宮です。
たらはかにさんの【毎週ショートショートnote】に参加しました。
お題は「会員制の粉雪」です。
「粉雪」と聞いて思い浮かべる方が多いのは、レミオロメンさんの曲だと思うのですが、羽根宮が思い浮かべるのはCURIOさんの粉雪です。
冒頭の歌詞から掴まれます。
あ~、好き。
YouTubeで検索してみたのですが、公式の動画はないみたいなので、リンクを貼るのはやめておきます。
でも、投稿されている方もいるので聴くことはできます。
あと、Amazon music unlimitedとかでも聴けますのでよろしければ。
今までに【毎週ショートショートnote】に参加したものはこちら
読んで下さってありがとうございました。
羽根宮でした。
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