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東の空の有明の月

日暮れが滅法早くなり、
短い夕焼けの後、あっという間に薄墨が降りてくる。
もう12月だと知っているのに、
日めくりをちぎる朝、いちいち今日の日付に驚くのはどうかと思う。

そういえば来年の日めくり暦をまだ見つけられていない。
かなり探したけれど欲しいと思う物を見つけられなかった。

来年は七十二候について改めて深掘りしようと、
それにあわせた暦は準備したのだけど、
やっぱり毎日しゃくしゃくした紙をめくりたい。
ノートにも貼らないといけないし。笑

今年中に見つかりますように。

最近の早朝の月は東(少し南より)の空、高いところに見える。
向かって左下側に弧を描き、座り心地がよさそう。
座って足をぶらぶらさせたいと毎朝同じ事を思う。

枕草子に何度か出てくる有明の月の情景を思いだす。
段数を覚えていないけれど、そのひとつに、
ずっと夜通し起きて語り合って、夜明け前
ふと東の山端に見えたあるかなきかの細い月を「哀れなれ」と捉えた一段があった。

それは「二十日余り六日七日ばかりの暁の月」だと書かれていて、
どんなカタチの月だろうと旧暦26日27日の月を調べた。
そして旧暦十六日以降に出る月の総称を「有明月」と呼ぶのだと知った。

清少納言が「哀れなれ」と思ったのと同じ。。。
かもしれない東の空にある有明の月を毎朝見る。

私の部屋の窓から見上げる月はとても美しいけれど、
そこに「哀れ」を感じ取れるほど情感豊かではない自分が少し悲しい。
枕草子では、夜通し起きて語り合う相手のことには言及されていなかったと思うが、
相手が誰であっても睡眠時間を削ってまで語り合う気力など最早ない。とか思っている時点で情緒のかけらもなくアウトだろう。悲しさを感じる資格もないかもしれない。


金曜日ですね。
今週はどんな一週間でしたか?

いつものことではありますが、内容と画像に全く関係がなく恐縮です。
今日の画像は、三つ折り紙幣を納めることができる折形。
山根一城著「折形レッスン」の贈進紙幣包みを参考に、
サイズを縮小して作っています。
右側に透けているのは、
黄土色地に銀雲母で笹の葉が描かれた京からかみを挟んでいます。

今日もここに来て下さってほんとうに。。。ありがとうございます。
どうぞそれぞれに幸せな週末でありますように。
藤井あき乃

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