しごとのような料理、料理のような仕事。
今日は昨年入社されたかたと同じ会議に出て、伝えたいことが浮かんできた。なので、その内容についてNOTEしておきたいと思う。
〇数字は料理の食材
”料理を作ること”は、”仕事をすること”に似ています。
そこで、料理に喩えながら、仕事における”数字”の話をお伝えしたいと思います。
①数字を頭に入れること(食材はどこにある?)
仕事において、数字は”料理の材料”です。
料理の材料は、”新鮮さ”が大切。
数字も”新鮮さ”(=最新情報)が重要。
ここで、”あ!食材が良ければいいのか!(数字が正しければ何とかなるのか!)と考えて、食材を集めること(=数字を整理する事)だけになると危険です。
それは、シェフになりたい見習いコックが、レストランで働いて、
ずーーーーーーっと、食材集め担当をするようなものです。
食材を集めることは、料理の第一歩です。
それと同じように、数字を集めることは、相手に”何かを届ける為の材料”にしか過ぎません。
上司の皆さんは、食材集め(=数字の整理)だけを求めていません。
食材(=数字)をいつでも必要な時に、出せるようにしてもらいたいのです。
だから、数字はまとめることよりも、頭に入れることをお勧めします。
【参考】しごとでの材料集め
具体的なアプローチとして、僕は以下のように数字を頭にいれる作業をしています。
a) いまどうなっているのか?
このお客さんの全体の数量はどうなっているのか? (例:ソニーはxxx個を2020年に販売予定です。)
このお客さんの全体の売り上げはどうなっているのか?(例:ソニーはXXX円の売り上げを2020年に見込み)
b) 地域別で見たときにどうなのか?
それぞれの地域でいくつ、いくら売っているのか?(例:数量・金額の50%は欧州向けです。)
c) 用途別にみたら、売り上げはどうなっているのか?
各用途で主要なものは、いくつ・いくら売り上げがあるのか?
(例:この用途は、全体売り上げの40%を占めている。)
d) 過去と未来はどうなるのか?(上記に時間軸を加える)
現在から考えたら、過去・未来の数量は、a) 全体 b) 地域別 c) 用途別でどうなるのか?
(例:過去5年間はX%ずつの売り上げが伸び、今後もその傾向が続く。目標に対する達成率等)
②数字からストーリーを作ること(うれしい料理を作ること)
食材が集まったら、料理をしましょう。
食材集め(=数字集め)だけでは、お客さんをハッピーにできません。
集まった新鮮な食材(=数字)をベースに、お客さんと自分たちがうれしいものを作りましょう。
いつまでも食材集め担当(=数字のまとめ作業担当)では、仕事の面白さを味わえません。
自分で作って、シェフ(=上司)に味見してもらい、お客さんに料理を出し、喜んでもらう。
数字を使い、ストーリーを作り、お客さんと一緒に物事を動かす。これが楽しいと思うのです。
料理をするうえで大切なのは、伝えるストーリー(=料理)でお客さんの心を動かすこと。
その料理(数字から作るストーリー)を通じて、相手がどのような気持ちになってほしいか考えます。
じぶんが”どのような方向に進めたいか”、という想いはとても大切です。
〇おまけ:困難なときにかんがえること。
ぼくは、何か難しい物事を進めるときに、以下の点を考えます。
(参照:ほぼ日のものさし)
☆じぶんと仲間
やっている自分と、仲間がその仕事をやっていて、よろこぶか?
☆取引先と関係者
取引先と関係者が、その仕事を通じて、よろこぶか?
☆お客さまとその周辺
最終的なお客さんとその周りの人たちが、よろこぶか?
☆社会と歴史
社会や歴史という視点から見たときに、この仕事はよろこばれるか?
困難な事態に立った時、自分が試されます。逃げたくもなります。
けれども、上の4つの星を塗りつぶせるなら、自分のためだけのものではないはず。
人(=ぼく)は、じぶんのためだけに働くことは、なかなか難しいです。
だからこそ、上の4点を確認することによって、”じぶんごと”として頑張れるかいつも考えます。