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#諏訪蘇山
錦光山窯の天才的絵師・素山の正体とは⁉
ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館には錦光山宗兵衛の作品が数点ありますが、そのなかでも、わたしは「色絵金彩山水図蓋付箱」という小さな作品がとても好きです。
蓋(ふた)の表面には静謐な筆で山水図が描かれ、蓋の縁は花尽くしが描かれ、箱の四面には鶏や鹿、孔雀、鶉などの動物が描かれ、蓋をあけた内部には鴛鴦(おしどり)が、蓋の裏には鴨が描かれています。
それはまるで美しい宝石のようです。
ヴィ
"Taizan Yohei" collector and Kinkozan
帯山与兵衛のイギリス人のコレクターと知り合ったことをきっかけに、錦光山や京薩摩の魅力を世界の人々に知ってもらおうと英文で発信することにしました。
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Recently I come to know Mr.Martin Reynolds.
He is a "Taizan" collect
圧巻「上絵金彩花文麒麟鈕大香炉」:横山美術館「錦光山と帯山」展、拝観記
名古屋の横山美術館「錦光山と帯山」展に行ってきました。
展示作品も錦光山と帯山の作品で80点以上、粟田焼ゆかりの諏訪蘇山や宮永東山、伊東陶山、河村蜻山、丹山青海や錦光山宗兵衛の盟友である松風嘉定、さらには清水焼・五条坂の乾山伝七、清風与平などを含めると優に100点以上、さらには文章の解説も充実していて素晴らしい展覧会でした。
まず錦光山の作品ですが、今回初見の作品をいくつか紹介したいと思い
韓国国立古宮博物館所蔵の錦光山作品:Kinkozan in Natoinal Palace Museum of Korea
前回「瀬戸市美術館『講演会』顛末記」でご報告しましたように、講演会会場で大阪市立東洋陶磁美術館の学芸課主任学芸員の鄭銀珍氏と名刺交換した際に、鄭氏が「韓国国立古宮博物館に錦光山の作品があります」と教えてくださり、わたしが韓国に古宮博物館があるとは知らず、驚いて「そうですか、是非見たいものです」と言うと、鄭氏が「画像を送ります」とおしゃってくれて送ってくれたのです。それはわたしにとって、思いもよら
もっとみる瀬戸市美術館「講演会」顛末記
2022年6月26日、瀬戸市美術館で「近代国際陶磁器研究会」の講演会がありました。新しい知見も得られ、多くの方と知り合えることができて、誠にありがたいご縁の場でもありました。その顛末をお話したいと思います。
わたしは前日の25日、午後2時頃、名鉄の「尾張瀬戸」駅に着くと、近代陶磁器の研究家であり、自らを「陶器師」と称されておられ、わたしが敬愛してやまない髙木典利先生が車で迎えにきてくれました