『ワンダリング・ノート』〜トムとレナ(2)
トム:おや? 今日のサムネは少しデジタルっぽいね?
レナ:何の話?
トム:ゴメン、何でもない。昨日の続きだけど、僕の無自覚な振る舞いが「鏡の世界」に影響を及ぼすのを防ぐために、君・・・いや、「ルナ・トーランス」は僕をある場所へと連れ出すんだ。
レナ:それが「鏡の館」でしょ? いかにもって感じの雰囲気だけど、ここでも個性的なキャラが多いのね!
トム:館の内部はとても広くて、1日じゃ回りきれないほどのアトラクション・・・空間なんだ。ルナに案内してもらって、どんどん奥へと進んで行った。
Lena: "You guys can't do things like teleport, can you?"
レナ:テレポートとか、そういうのは出来ないんだ?
トム:そして奥の扉を開けると、「永霊鏡」と呼ばれる鏡の世界のマスター的な存在がいて、僕が来るのを待っていたようだった。その鏡は僕の本質を映し出してその記憶を覗き込むと「あなたは無害です」なんて言うんだ、連れてきたくせに。内心ほっとしたけれど。
Lena: "Really! So you were released at one point, right?"
レナ:そうなんだ! いったんは解放されたってわけね?
トム:疑いの晴れた? 僕はまた違う所へ案内された。不思議なアイテムを作り出せる「生成釜」を操るお婆さんなんだけれど、そこからなぜか一輪車が出てきたんだ。
Lena: "Tom, you've never ridden a unicycle, have you?"
レナ:トムは、一輪車は乗ったことないよね?
トム:僕の頭の中に、それらの関連した記憶の断片が浮かぶんだけれど、何だったか思い出せないんだ。
Lena: "It's a crucial item that holds the key to Tom's memories, right?"
レナ:トムの記憶の鍵を握る、重要なアイテムなのね?
トム:いずれにしても「鏡の世界」を安定させるためにも、僕は記憶を取り戻さないといけないらしい。一輪車を使えば、記憶の波に乗って一時的に「絵本世界」へ戻って、何らかの手がかりを掴めるかもしれないっていう展開になった。
レナ:でもこの一輪車・・・ペダルが無いみたいだけど、どうやって漕ぐの?
トム:これは、漕ぐためのものじゃ無いらしい。その辺は僕もよく知らないんだ。
レナ:そっか。今回はこれで終わり?
トム:あっ・・・そうだ! もう一つ重要なことがあった。「絵本世界」へ戻る前に、これを渡されたんだ。
レナ:綺麗なアイテムね? 占いに使うような・・・鏡?
トム:いや、これは「Mill」っていうオブジェで、永霊鏡と連絡を取るために必要なタブレットのようなもので、英会話アプリまで入っているんだ。そうだ・・・言い換えれば、「僕のことをいつでも監視するため」だとか言われたな。ちょっとカチンときちゃったよ。
レナ:誰に言われたの?
トム:ルナさ。あの子は元々、淡々とした口調で話すんだけれど、今回はトゲのある言い方だったからなあ。何なんだよって。
レナ:・・・ふ〜ん。
トム:ん? どうしたの?
レナ:別に〜。